入間市広報「IRUMA」6月号(令和6年)では、6ページにわたり特集「狭山茶の日」を掲載している。分かりやすく地元茶の知識を提供しており、良く読み他市・県の人と接するときのPRに大いに生かしたいものだ。再度、おさらいのつもり狭山茶についてまとめると・・・
1.新茶は、その年最初に生育した新芽を摘んで作った茶で「一番茶」ともいう。新芽の若々しい香りと味がある。入間市では5月初旬~中旬に作られる。
2.二番茶は、一番茶のあと再び伸びた新芽を摘んで作った茶で、市内では6月中旬~下旬に作られる。
3.夏や秋に刈った三番茶、四番茶は市内の店で売られることは少なく、ペットボトルの緑茶用として主に飲料メーカーに卸される。
4.煎茶の茶葉の値段は、主に摘み取った時期が早いほど高い。摘める派の量が少なく希少価値があるため。新芽を摘み取ったので、特有の香りと味がある。
5.年間通じ良く売れるのは100g1,000円位のもの。贈答用は100gで1,500~2,000円が多く売れ、詰め合わせは3,000~5,000円。普段の家庭用では100g600円くらいがよく売れる。
6.多くの茶畑は乗用型摘採機を使っているが、お茶屋さんによっては手摘み用の畑を別途持ち、自然に伸ばした木にしている。丁寧に手摘みするので、良い茶葉になり、品評会に出す手摘み茶は「一芯二葉」の茶で作る。
7.かぶせ茶は、茶摘みの1~2週間前に、太陽光を遮る幕を茶畑にかけ、苦みや渋み成分を抑え、甘くまろやかな味を引き出す方法。純粋のものとブレンドしたものとある。
8.茶葉を摘んでから、蒸す前に天日または機械で葉をしおらせ、萎凋香(イ兆候)と呼ばれる花のような風味を引き出す作業がある。同じ葉であっても萎凋の具合で」さまざまな風味になり驚かせる。
9.今年は降雨に恵まれ、おいしい茶になっている。またゴールデン・ウイークから本格的な茶づくりが始まっている。
10.狭山茶について知るには「お茶の博物館」アリットに行こう。日々学芸指導員が茶の様々な側面の調査研究を提供している。文化庁の「食文化ミューアムにも認定されている。
11.狭山茶ようかんは、自家製の茶葉を使い、オリナルな製品をつくっているので、みせにより味がちがう。このみの狭山ようかんをみつけ、狭山茶とともにPRしてみては。
欲を言えば、創意・工夫をこらず茶農家の1事例くらいの紹介が欲しかった。
私が嬉しいのは、昨年から広報IRUMAが順次、深みのある特集を組みはじけたことである。それまでの広報「いるま」は催しほか伝達事項のオンパレードで、読み物の体裁をなしていない。関係事項のところを見るだけでポイ捨て。わたしは2022年4月に「入間市政に物申す」を本ブログに掲載。その第1の課題が他3市の広報誌の特集事例も示し、「連絡事項羅列の広報から、厚みのある特集が掲載され、読み物としても面白い広報への脱皮をはかるべきだ」と提案した。事実、昨年から特集が次々組まれるようになった。まだまだ特集といっても、平板なものも多い。今後を見守りたい・・・なお私の出身は日本一の発行部数を誇ったJA系雑誌「家の光」の編集記者。静岡県の三方ヶ原の茶の取材経験もあり。
編集会議というと、記者だけでなく原稿整理、文字の校正をする担当者まで含め、それぞれ1~5ケの編集テーマ案を持ち寄り、3時間ほども議論したものだ。市役所においても複数部署の人が合寄り、議論し特集案を練り、より充実したものにして欲しいものだ。