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2021年8月31日火曜日

陶芸を楽しみたい方は飯能精明窯へ-親切に指導!

 

 写真1:窯の看板。電話番号は現在つかわれていません

   入間川にかかる中橋を越えまっすぐ北上する。新光の住宅地や299号を越えると347号との交差点に出る。そのまままっすぐ飯能ゴルフクラブの中を走る一方通行路を突っ切ると畑地帯。なおまっすぐ走り、突き当たりのカーブを北西に曲がると、すぐに「飯能精明窯」の写真の看板が見える。347号の交差点からちょうど1キロほどの距離だ。昔、この地区は精明村と呼ばれたようで、精明窯と呼ぶようだ。10台分くらいの駐車場もある。習いに通うとなると、車が必須のようだ。正式な住所は飯能市平松231-3。

 写真2:ガス窯ー四ツの区画に分け、数段にも重ねて焼ける



写真3:ロクロが3台。
   コロナ禍避けるため
  真中を除いて作業

 
  外見は普通の民家のように見えるが、窯利用者(会員制)の世話人兼会計担当の小國さんに中を見せてもらった。入口横に約5坪ほどの電気窯のある部屋がある。ここには釉薬の入ったポリ容器が所狭しと通路に並んでいる。制作にあたる作業場は約10坪と広く、ロクロ3台や作業台が並び、壁面の棚にはかつての先生や生徒さんの作品、色見本となる5センチ角ほどの無数のタイルなどが並んでいる。

 写真4:右側はタイル状の色見本。右側は過去の生徒さんの作品等











写真5・6・7:作品のほんの一部

 


 

 現在の会員さんの作品は、やはり身近に置いて眺めたいため自宅にほとんど持ち帰っているそうだ。作業の合間にくつろげるようハイカラなテーブルと椅子もある。建物前の庭は30坪もある。現在は野菜畑に利用・・・これだけの立派な舞台を用意したのは先代のすでに故人となった先生だそうだ。それぞれの作品は、ガス窯で焼成する。約1,250度ほどの温度で焼く。時間は15~17時間かけじっくり焼くので、よく焼きしまる。

写真8:意見を交換ーくつろげるテーブルや椅子も




写真9:作業場前の広い畑・・・
   世話人の小國さん(中央)は陶
   芸だけでなく花の栽培にも詳し
   い方である。




   現在は男性4人、女性3人の会員さんがいて、サークル的運営で活動している。会費は月6,000円。家賃や粘土、釉薬、色付け材料、その他日用品の実費を含んでいる。あとは陶磁器を窯に入れて焼く量に応じ負担する加算金のみ。会員は自由にやってきて、粘土をこねロクロを回し、互いの持てる技術を出し合い、切磋琢磨して良い作品づくりに励んでいる。アドバイスを求められたときは、小國さんが、主に当たっている。体験学習したい人は4,000円を出せば、2回教わるコースもある。

令和3年11月にアミーゴで開かれた展示会作品



 









 もし陶芸に興味のあれば、ぜひとも世話係の小國さんに連絡くしてみてください。連絡先 080-6700-6900  

2021年8月22日日曜日

 サトイモは160cmもある巨大植物

 


 8月に所沢の堀金地区をドライブすると、あちこちにサトイモ畑が点在する。近づくと、大きな葉嶽でなく、その丈にびっくりする、ちょうど私の背丈に匹敵し150~160cmもある。戦後間なしに家庭で作ったときは70~80cmくらいだったように思うのだが、「プロが作ると違うものだ」と感心。付近には100cm以下のものもあり、品種のせいか?


 サトイモの生産量は埼玉県が全国1位。農家産出額も1位で、埼玉県の主産地は所沢、狭山、入間、日高、川越の各市と三芳町(以上入間地方と言われる)だ。わたしがアルバイトの仕事で日高を除き週4回各市を通過するので、日々サトイモ畑と出会うことになる。サトイモは「高温多湿を好む」とされているが、ちょっと違うように思う。
 

入間地方は平らながら丘陵部をなし、イネ作に向いた川沿いの低地はない。あまり栄養分のない関東ローム層で深く覆われた畑と武蔵野の雑木林が続く。畑をよく見ると錆びない鉄の板で囲み、盛り土をして造成した畑が1/3ほどもあるように思う。とても多湿を感じさせる地域ではない。これがむしろ市場で高く取引される「ホクホク感があり、煮ればヌルリとした美味な入間のサトイモ」にしているように思う。サトイモ自身が大きく差立ち、葉がおおきいこともあって、地上部は乾燥せず、適度の湿り具合になるのではないか。 

 皆さんも知っているだろうが、サトイモは前年収穫し保存しておいた種イモを植える。これに大きな親芋が育ち、凸凹と子イモが発生、時にはさらに孫イモすら発生する。親イモ、子イモ、孫イモのどれがうまくて食べるのか…は品種による差があるようだ。だが、一般には子・孫イモが売られているようで、親イモはやや固いとされる。親・子を混ぜたものを販売する店もあるようなので要注意である。

2021年8月13日金曜日

狭山茶の地元シェアーは低いー入間市政チェック②

 1.狭山茶を含む埼玉茶のシェアー1.%

 41の宣言のなかには、「狭山茶の産業振興・アンテナショップの開設」「狭山茶主産地のまちづくり条例」という茶にまつわるものがある。入間市と茶は密接不可分だが、再度全国における狭山茶(と言っても埼玉県分の)の位置を知る必要がある。2020年における埼玉県の荒茶生産額のシェアーは1.1%で全国10位である。1位静岡36.1%、2位鹿児島34.2%、3位三重7.3%、4位宮崎4.4%、5位京都3.4%、6位福岡2.3%、7位奈良2.1%、8位佐賀1.6%、9位熊本1.6%となる。茶葉ではすでに2020年に鹿児島が1位、静岡は2位と入れ替わっているが、ともかく荒茶で言えば静岡の1/31のシェアーに過ぎない。埼玉県の人口の全国シェアーは5.5%であり、荒茶のシェアーが1.1%ということは、茶が人口に比例して飲まれるとすると、1.1÷5.5=19.0%・・・

   つまり埼玉で飲まれる茶の2割弱しか県内で自給されていないことになる。狭山茶の特徴は、生産(1次)、加工(2次)、販売(3次)を各茶業生産者が1貫してやってきたこと。これを1×2×3=6次産業化と呼び、2011年(平成23年)から農水省は「自ら加工・販売まで手掛ければ、農家の付加価値、所得は高まる」と6次産業化を推奨。狭山茶の場合、各戸が住宅付帯の店舗を作り、商品の見本を展示しながら対面で売る「座売り」方式だ。この座売りの低迷もあり、ほとんどの生産者が各自ホームページを立ち上げ通販もしているのが現状だろう。 

2.スーパーの扱いは極めて少ない

 固定客に直接売るのだから、当然高い付加価値が得られる。半面、大衆商品を扱うスーパーへの供給努力が弱くなり、結果的に狭山茶のシェアーが伸びないことになる。仏子・金子地区のスーパーに例を見ると(麦茶含む。ボトル入り別、紅茶は除く)・・・

Aスーパー:小規模。ゴンドラ幅約180cm。茶アイテム60、うち狭山茶2アイテム。100g730円、780円。

Bスーパー:中規模。ゴンドラ幅約270cm。アイテム72、うち狭山茶17アイテム(非常に多い部類)。

Cスーパー:ディスカウント型大規模。ゴンドラ幅180cm。アイテム60、狭山茶2アイテム。100g495円、798円。 お茶軽視の感あり。

スーパー:中規模。ゴンドラ幅270cm。アイテム106、うち狭山茶6アイテム。

Eスーパー:大規模。ゴンドラ幅270cm。アイテム75,うち狭山茶2アイテム。100g478円、554円。

 Fスーパー:中規模。コンドラ幅300cm。アイテム92、うち狭山茶3アイテム。 他に茶専門店入店。 

写真①中段の4品が狭山茶

以上のように、スーパーにおける茶の扱いはゴンドラ2~3本が普通だが、これがほとんど伊藤園を中心にした大手や中小メーカーの品に占領され、狭山茶は2~17アイテムと少ない。6店の総合計では465アイテム中の狭山茶は32アイテムで、占有率は6.9%にすぎない。筆者がミニ・スーパーの開店指導に当たっていた50年前には、まだ丸山園や富士製茶といったところも元気で、90cmの木製の独自の陳列台を貸出し、伊藤園抜きの売り場も小型店ではあったのだ。時代は大きく変わったものだ。これら茶葉のスペースに匹敵するほど大・中・小のペットボトルのコーナーも別にあり、これまた伊藤園が幅をきかしている。 

3.若い人を配慮の新業態開発も必要

個々の茶業者が座売りやネット直売に励んできたため、「スーパーへの卸し」という面が、空洞化してしまった。ために狭山茶の県内シェアーが20%と低い(スーパーでは6.9%)。狭山茶業振興協力会というものがあり、これが狭山茶のマーケティング機能を担当し、商品開発の例もあるようだが、狭山茶のシェアーを高めるには・・・ 

 一つは品評会似たっ多数出品し、勝って賞を得ることだ。毎年、農林水産省主催の茶の品評会が開かれ、トップの大臣賞のほかに農林水産局長賞、茶業中央会会長賞、連合会会長賞などでは多数の分野の賞が渡させるが、この産地別の2020年の受賞数を見ると、静岡13,京都12,福岡7,佐賀7,鹿児島6,宮崎3,長崎1・・・となっている。埼玉はゼロである。また「狭山茶は深蒸し茶で味が濃いい」「3大銘茶の一つ」とされるが、区分の深蒸し煎茶部門で、静岡県が6つの賞を独占しているのだ。お株をすっかり奪われた姿にあることを反省する必要がある。ためにスーパーに行けば静岡茶、鹿児島の知覧茶がすこぶる目立つ。 

 次には業界団体が完全に1本化し、茶販売機構を持ち、スーパー等へ卸せる仕組みを作ることだ。少ないアイテムでは、受発注の手間がかかり、相手にされない。伊藤園の隆盛はアイテムの豊富さ→受発注の便利さにあると言える。

   JAいるま野農協がスーパーと提携し野菜中心の直売コーナーを設置し、6~10人前後に出荷を担当させている。機構は農協と連携しスーパーとの仲を取り持ってもらう。そして直売コーナーの木製多段台の最上部に地元茶業者の品を5~10品扱ってもらう。販促のためのPOPも準備する。賞味期限も考え、古いものは引き取る。売れた分だけを締め日に合わせ受け取る。販売手数料は普通15~20%で、陳列は生産者側がする。

   機構は、合わせて茶のボトル飲料も開発し、市や公共団体、小中学校などの消費は原則「狭山産」ボトルにしてもらう。瓶詰めを引き受ける6次産業事例も秩父や栃木等にある。

   機構は若者の消費を促すには、抹茶を使った関連商品を伸ばす店を育てる。このための助成、融資などの拡充を県や国に働きかけ、店舗の再構築を助ける。若者が好むものは、抹茶を使ったソフトクリーム、アイス、搔き氷、皮に抹茶を使った今川焼、鯛焼き、抹茶をねりこんだ生ケーキ。ロールケーキ、プリン、ゼリー、大福餅等。これらはお茶より数倍も商品回転率が高く、茶業店を活性化させる。「抹茶ソフトクリーム」「抹茶今川焼」とか夏場は「抹茶搔き氷」ののぼりを立て売り込めばニュー業種の誕生となり、労力も完全燃焼する。 

4.個性としてのこだわりの強調

 緑茶そのもの1世帯の年消費支出金額は、緑茶飲料の年約4,000円を除くと約6,000円である。2017年の間に29%減少している。この原因は、本来お茶はし好品であり、多様な好みを競う場である。にもかかわらず、個別茶園が「価格が高ければ品質は良く、低ければ質が悪い」といった感じの宣伝をし、包装袋にしても自園の「こだわり」が丁寧に印刷されているのは稀で、若い世代の「差別的選択性」への配慮がない。 

たとえば、茶の味は渋み、苦み、旨み、甘みに分けて表現され、TPOに応じ選択が変わってくるはず。したがって「受験勉強や読書のともに苦いお茶」「子供さんに好かれる甘いお茶」「お茶漬けを引き立てる旨い茶」という訴えがあっても良いはず。実際の包装を見ると、消費者に差別性が伝わらない・・・国産茶(輸入品が使われている現状を暴いたことになる:逆効果)、一番茶のみ、自園茶、自製造茶、深蒸し茶、火入れ茶と言った製法上の専門的な表現が実に多い。 

茶園が乱立し、規模が小さく、個性あるものを開発し、宣伝費を掛けある程度のシェアーを得る・・・という仕組みに失敗しているように見える。高齢化の先にあるのは茶園の統合―個性商品の開発-市場の拡大ではないか。例えば「有機栽培」というのもこだわりの一つである。これから求められるのは平均的な茶ではない。ターゲットを明確にした個性商品のはず。 

 と同時に狭山茶全体のシェアー・アップに必要なのは、新聞、テレビ、ネット等にどれだけ話題を提供できるかである。「山椒は小粒でもピリリと辛い」と言った特徴が必要だ。「入間の比留間園の微発酵茶は3gで50,000円。日本一の高いお茶」というのもその一つで、「へー、日本一高値の茶があるなら、ほかの狭山茶の質も高いはず」と比較的に狭山茶の安値のものも買われる可能性が増す。話題の一の矢、二の矢、三の矢が繰り出されるようにする・・・例えば、

   小・中・高校の3段階で、茶農家訪問、茶摘み、製茶工場訪問、手より作業、茶の上な入れ方、茶の湯作法、茶の総合知識の座学・・・これらを20時間ほどかけてやり、

  後に習熟テストをして卒業書を渡す。成績の悪い人は、後日再テスト。こんなことが新聞、テレビで発信することも大いに狭山茶のPRにつながる。

 ②キャンプがはやりである。河川敷では規制が強まっており、茶業農家の広い敷地をキャ      ンプに開放。茶の作法を学んだり、抹茶入のケーキ類ほかを創ったり、抹茶かき氷をたべたり、茶畑や加治丘陵へのハイキングも実施・・・こんなことも新聞・テレビ種になりうる。 

5.アンテナショップは大赤字に

 市では「狭山茶の産業振興のためアンテナショップを開設するとともに、狭山茶の海外輸出を支援し。販路を積極的に拡大します」としている。いま東京都内にアンテナショップは55店あり、うち42店が都道府県、13店が市町村のもの。1,800市町村の数から見れば、市町村のアンテナショップは1%未満の稀有な例で、稀有な例の仲間入りを考える発想が異常すぎる。 

なにせ入間市はお茶くらいしか特産品が見当たらない。この特産品は県内でも20%未満のシェアーか取れていない。だから本来なら県内シェアーをいかにして高めるかが重要課題。ましてお茶は年購買頻度8回ほどと低い商品。これを核にして店舗を設けたら、日本一客足の少ないアンテナショップになること間違いない。魚、肉、果物、酪農製品など生鮮品や日配品(牛乳、卵、豆腐、納豆など)の特産物が沢山あれば、来店頻度も高まるが、お茶は対極にある。ほかの特産品で名の出てくるのはサトイモ、ウド、シイタケ、繊維、織物である。サトイモやウドは頻度が高いと言え、わざわざ都心に出てきて買う品ではない。観光資源となると、これまた茶園、加治丘陵、三井アウトレトモール、ジョンソンタウンくらいで、観光の宣伝効率が上がらない。 

北海道は、県の「どさんこプラザ」が有楽町、池袋、吉祥寺にあり、「北海道フーヂスト」が八重洲や新宿に、「北海道うまいもの館」(市の物産館)が町田、立川、八王子、台場にある。観光で行ってみたいところが山ほどあり、そこで味わえる食品も海産物、酪農製品と豊富・・・旅行の夢を店舗が実現しているからいずれも繁盛している。残念ながらこ入間市にはこれらの条件がない。ましてや、茶の輸出までプロモーションするとなると、外国語に長けた人材も必要で、地代・家賃だけでなく人件費も膨らむ。「輸出などは商社にお願いしてすべきもの」と指摘する声が強い。だが先に述べた通り、県内、県外のシェアーを高める努力が先決である。

そのためにはアンテナショップを選ぶのでなく、楽天やAmazonの成功に見習いネット及び通販の活用を進めるべきである。市でも宣言のなかで「ゲートウエー構想の推進」(通信手段の異なる2者の間を中継し1本化する機器とかソフト)を掲げているが、茶業者がすでに行っているホームページ、ブログ、フェイスブックなどでの情報を一元化し、かつ狭山茶の価値を高める情報を収集し、常時アップしていく・・・こうした宣伝法であれば、地代・家賃は不要で、ITやネットに強い職員1人、茶業界を取材して記事にする職員の2人もいれば相当なことができる。費用はアンテナショップの10分の1もかからないはず。