8月に所沢の堀金地区をドライブすると、あちこちにサトイモ畑が点在する。近づくと、大きな葉嶽でなく、その丈にびっくりする、ちょうど私の背丈に匹敵し150~160cmもある。戦後間なしに家庭で作ったときは70~80cmくらいだったように思うのだが、「プロが作ると違うものだ」と感心。付近には100cm以下のものもあり、品種のせいか?
サトイモの生産量は埼玉県が全国1位。農家産出額も1位で、埼玉県の主産地は所沢、狭山、入間、日高、川越の各市と三芳町(以上入間地方と言われる)だ。わたしがアルバイトの仕事で日高を除き週4回各市を通過するので、日々サトイモ畑と出会うことになる。サトイモは「高温多湿を好む」とされているが、ちょっと違うように思う。
入間地方は平らながら丘陵部をなし、イネ作に向いた川沿いの低地はない。あまり栄養分のない関東ローム層で深く覆われた畑と武蔵野の雑木林が続く。畑をよく見ると錆びない鉄の板で囲み、盛り土をして造成した畑が1/3ほどもあるように思う。とても多湿を感じさせる地域ではない。これがむしろ市場で高く取引される「ホクホク感があり、煮ればヌルリとした美味な入間のサトイモ」にしているように思う。サトイモ自身が大きく差立ち、葉がおおきいこともあって、地上部は乾燥せず、適度の湿り具合になるのではないか。
皆さんも知っているだろうが、サトイモは前年収穫し保存しておいた種イモを植える。これに大きな親芋が育ち、凸凹と子イモが発生、時にはさらに孫イモすら発生する。親イモ、子イモ、孫イモのどれがうまくて食べるのか…は品種による差があるようだ。だが、一般には子・孫イモが売られているようで、親イモはやや固いとされる。親・子を混ぜたものを販売する店もあるようなので要注意である。
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