すでに80才を越えているが、子供仕様のちゃちな釣り具で、入間川支流の成木川で1人ハヤ釣りばかりしている。今年(令和2年)は1度出掛けたら、台風19号の影響で、成木川は土砂が上流から大量に運ばれ、ハヤが群泳する小さな滝つぼ状のところが、すべて平らになっていた。
当分、昔の姿には戻らないだろうと、10年ぶりかで入間川の仏子・野田地区で昔ハヤばかり釣れた、上橋寄りの石堤からしぶきを上げ落下する下の滝つぼ状のところで、8月末に2度ハヤ釣りをした。この位置から200mも離れればオイカワとコイの生息域で、ハヤはまったく釣れなくなる。仏子・野田地区でも以上のとおりオイカワとハヤの住み分けがされている。川が浅くて水温が高いか、深場もあり流れが速く水温が高いかの差だと思う。
写真:ブラックバスの稚魚
今回は各2~3時間の短時間の釣りだが、1回目の1投めに来たのは強い引きのブラックバスだった。2時間後の成果はいずれも6~10センチ以下の稚魚ばかりで、ハヤ7尾、ブラックバス2尾。2回目も稚魚ばかりでハヤ10尾、ブラックバス3尾だった。ブラックバスはまったく想定外で10年前にはお目にかかっていない。合計すると22尾中5尾がブラックバスで、その割合は22.7%になる。
下流の中橋にかけてフライ・フィシングする人がアユ釣りの人の4~5倍に増えているように思う。下流部で川の中を覗くと無数のオイカワの群れの中を時たまコイが横切り、かなり頻度は少ないがブラックバスの20~30センチが横切る。尾びれの根元に黒い縦じまがあり、寸詰まりのような体形が目印になる。オイカワ対比の22.7%までは増えていないが、5%ぐらいまで増えているかもしれない。
このため、2005年6月に「外来生物法」により、ブラックバスのうちオオグチバス、コグチバスの輸入、飼養、運搬、移植を原則禁止にした。だが、「在来生物の影響は軽微」「影響はない」などの反論もあり、一方でブラックバスの釣りを好む人たちにより、無断運搬、放流が進んでいるのが現状である。入間川のブラックバスもこの流れのなかで急増しているわけだが、バス以外にもアユやハヤ、オイカワの在来魚を減らす圧力は、鳥のウ(アユを食う)、魚のコイ(ハヤやオイカワの産卵したタマゴを吸いつくす。入間川で釣る人がが皆無に近く、コイは増えすぎている)も関係しいる。
入間漁協組合もありアユ、雑魚の入漁券、おとりアユの販売などをしているが、想像だが農業者の片手間仕事で収入も少なく、釣り人全員から入漁料を徴収することもままならず、ましてや生息する魚をコントロール作業(ブラックバスの駆除等)まで到底手が回らないはずである。とするなら、むしろ現在の漁業者と言われる人、アユやイワナ、ヤマメ、ブラックバス、雑魚等の釣り人、入間川の環境問題に熱心な人・・・などが集まり協議団体を作り、この議論を通じ、ブラックバスの釣りや放流、移動のルールを作り、入漁料の集金もきちんとしバス釣りを公認していくことが必要なのではないか。現在、力を失ってきた漁業組合中心の管理では、ブラックバスをどんなに規制しても、実行が伴わないように思う。
2023年5月13日と22日
久しぶりに野田側の上橋寄りでハヤつりをしたが、魚影はゼロで坊主に終わった。成木川に1週間前にハヤ釣りに行ったときは、わんさか魚影に出会ったのに(実際は深場が減り、釣れたのは18cm級のハヤ1尾)、入間川仏子・野田地区は魚影ゼロ・・・理解できない。途中、雨がありプランクトンやコケが流てしまったためか。22日も魚影ゼロで坊主。一部、上橋近くで土嚢をたくさん積み工事をしており、ハヤが産卵する川底のくぼ地が埋まってしまい、産卵できなくなったのでは。ブラックバスも住処を失ったのではないかと危惧している。7月下旬・・・ミミズでハヤ釣りをしていて20cmのブラックバス1尾のみ。赤い練り餌でもハヤなし。他の人も釣れていない様子。釣れない川になってしまったように思う。
上橋下の堰ていについて初めて知ったのだが、堰てい下は3メートル幅の平らなコンクリート。水深は5センチほどで長靴さえはいていれば、野田側から仏子側に歩いて楽に渡れることを知った。仏子側の堰てい脇に深場があり、ここで前年ハヤとブラックバスを釣ったのだが、今回この深場がなくなり、せいぜい30cmの深さ。深場のハヤ・ブラックバス狙いは「もう、当分ダメ」との感想でガッカリである。
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