令和4年の今の話
6月22日(水)午後4時ころ、仏子の中橋のたもと・・・おそらく橋下の河川敷にシカが現れ、警察から「近寄らないよう」との広報もされた。たまたまこのシカを撮影した人がネットに配信した写真を、すでに携帯に取り込んでいたので見せてもらった。空を仰ぐ形であり、中橋から撮影したアングルと思う。
おそらくシカは入間川本流の名栗川方面からでなく、山に囲まれ、川も細く浅い、歩きやすい成木川に沿って下ってきた若いシカのはず。仏子駅の北側を飯能方面に走るのが195号線。これが岩井堂というところで193号にぶつかり右折した193号沿線は、もう成木地区である。これを5分ほど車で飛ばすと53号にぶつかる。53号が成木街道で,沿線部が奥成木と言えるのでは。
カット写真(実物ではありません
もう故人となった井上さんという方と親しくしていたが、奥成木になると杉林が川岸近くまでせまり、迫った川岸を畑にして自家用野菜を作る人もいるが、この畑もやがてほとんどなくなる。このため、杉林に潜んだイノシシ、カモシカ、シカが隠れて住みやすく、姿はめったに見ないが、夜になるとカモシカ、シカの鳴き声が良く聞こえると話してくれた。
奥成木では時期になるとニジマスやヤマメの放流がおこなわれる。両者とも貪欲だから、1日で90%は釣り上がってしまう。私は坊主で返るくらい下手で、永年誰も来ない日にハヤ釣りに出掛けたものだ。これなら3時間もいれば20匹も釣れたものだ。だが台風19号あとに行くと、釣り場のはずの深みがほとんど土砂で埋まり浅瀬に代わっていた。シカは泳ぎも達者だが、浅瀬が続くため歩きやすい。岸を登れば奥成木から遠ざかるほど野菜畑も多くなり、うまいエサにありつけた。入間川に入ってからは河川敷も広く、跳ね回るのにはよいが、野菜はそうは口にできず、目下は野草本位の食事のはず。このままでは1生1匹で過ごすことになってしまう。早くとらえ成木の奥に返してあげるべきだ。
(筆者は森林と環境問題を描いた「成木川の早太郎」の著者)