すでに7月(令和4年)。芝生上のクローバーは花が終わりにかかり、勢いが弱まっている。花に精力を使ったからだ。芝生を1平方mとクローバーが広がっている場合は、とても手で抜くのでは追いつかず、どうしても除草剤が使いたくなる。
私は分譲団地で芝生の造成と草取りを、ボランティア的にやっている。皆の潜在的な意向もあり除草剤は使いにくい。「手作業でクローバーを退治するのは無理。地下茎で繁殖するから、これを手では除ききれない」の声があるが、雨の多いい芝生の伸びやすい時期に合わせ、芝生の上に45~60cmの円に広がった段階なら、手作業でも退治できるように思う(現在進行形)。芝地にこのくらいの円形にクローバーが生えた場所10ケ所程を選び、6月下旬にクローバーと地下茎を徹底して抜き取った。
その後、毎日見て回り、新しくクローバーの葉が出ていれば、地下茎とともに抜くのだ。合わせて薄くなった芝生の中を指先で探し、地下茎が土中に存在すれば引き抜く。写真のように15cm、20cmもの地下茎が引き抜かれることもある。この作業をくり返ししたおかげで、10ケ所ともクローバーはほとんど見当たらなくなった。今年はことのほか6月、7月上旬の雨量が少なく、芝の地下茎が伸びにくい。ために散水も繰り返し芝生の活性化にも力を入れている。7月中にはクローバーを完全に消せると思っている。
クローバーの地下茎は、芝生の地下茎より位置が高く、最初のクローバー除去の際にカッターを準備し、土壌表面の深さで刃を入れ、地下茎を短く切り裂くことも大切だ。一部の地下茎が給水を断たれ、白く枯れ上がる。また。円形状に広がった中心部をよく探すと、必ず全体の地下茎ネットワークを支える「基本株」があるもの。これをカッター等で深く掘り、根ごと除去することもポイントである。
今日は7月26日。10ケ所のクローバー除去地を見回ったが、クローバーの再発生はゼロだ。根気法が勝利した。皆さんもぜひ来年試してみてください。
芝地の小規模拡大には少ない土になじんだ芝の切り取り移植
今年は、6月の雨量不足で耕土の浅いところでは芝生が伸びず、黄変も目立った。雨量があれば、コンクリートの上でも、少々の土があれば芝生が伸びる。すぐ幅15cmほどで長さ60cmほどの芝生をカッターで切り取ることができる。これを小規模造成を狙う位置を耕し植える。普通より乾燥への耐性が強いためか、必ず元気に育つ。一昨年、この大きさの芝生3枚ほど植えた裸地は、ことしすでに10㎡の芝地となり、雑草を抜く対象にもなった。芝はある意味で強靭な植物と言える。
今年は暑すぎ、コンクリートの上にまで芝生は伸びず、この切り取り増生はできなかった。それどころか耕土の薄いところの芝生は黄変した。ためにあちこち散水したほどだ。
クローバーの自滅現象
クローバーの繁殖地では、コロニー全体が枯れてしまう自滅現象がよく見られる。御存じの通り、クローバーはマメ科植物で、活発に空気中の窒素分を固定化する。この一部は青酸化合物に変化する。ためにクローバーは微量の青酸カリを含むため、牛にもクローバーだけを食わすのは危険で、他の牧草を混ぜて牧草畑にする必要があるそうだ。もちろん、人間もクローバーを多量に生で食べるのは危険とされている。
クローバー密生地で、全部枯れあがる自滅現象が見られる。これは密集などで腐敗が起こると、青酸ガスがが発生し、密生地全体を枯死させるのではないかと推察する。
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