top画像

top画像

解説

解説

ラベル2

ブログ アーカイブ

連絡フォーム

名前

メール *

メッセージ *

2021年5月24日月曜日

入間市のコロナ感染率0.44%―県平均以下

 

 入間市でも5月10日からコロナ・ワクチン接種の予約受付が開始された。初日に申込をしょうとした人は、「何回電話してもかからないのであきらめた」と言う例もあるが、私のところは17日の月曜10時ころに電話し、一発でつながり夫婦2人分の予約がスンナリ完了した。対応も滑らかで、云う事なし。みなさんはどうだったのだろうか。入間市の場合、比較的順調に予約受付が進んでいるのではないだろうか。

   ところ入間市全体では令和3年5月17日(2年3月10日以降)現在の感染者延べ人数は643人で、市人口146,622人(5月1日現在)で割った感染率は0.44%である。これは埼玉県平均の0.57%を下回り、恵まれていると言える。入間市の場合、西武線の奥深い立地や高齢化・少子化の影響で、東京都心方面への通勤が少なく、東京方面での感染が少ない・・・と言った立地条件もあるだろう。

表―1 年齢別のコロナ延べ感染者比率

 感染者数は令和2年3月10日~令和3年5月17日まで

 

延べ感染者数

入間市年齢別人口

感染者率%

年齢

合計

合計

合計

就学前

5

6

11

5,230

4,928

10,158

0.10

0.12

0.11

10

23

19

42

6,696

6,499

13,195

0.34

0.29

0.32

20

79

72

151

6,928

6,764

13,692

1.14

1.06

1.10

30

46

27

73

7,831

7,263

15,094

0.59

0.37

0.48

40

54

43

97

11,024

10,286

21,310

0.49

0.42

0.46

50

48

41

89

10,590

10,072

20,662

0.45

0.41

0.43

60

42

39

81

9,381

9,737

19,118

0.45

0.40

0.42

70

26

19

45

9,906

11,233

21,139

0.26

0.17

0.21

80

11

19

30

4,373

5,756

10,129

0.25

0.33

0.30

90

3

16

19

558

1,483

2,041

0.54

1.08

0.93

不明

2

3

5

8

76

84

 

計算不適

 

合計

339

304

643

72,525

74,097

146,622

0.47

0.41

0.44

   0.44%と言えば、227人に1人の感染ということだが、すでに新型コロナが完治し免疫を持った人も多く、今現在感染発症している人は1,000人に1人もいないはずで、市外から来る人と接触を控え、そのうえ①マスクの着用、②丹念な手洗い、③3密の回避、④不要不急の外出の排除・・・に努めればまず感染は避けられる。 

 私なりきに、感染状況についての入間市の原資料(県がまとめた市町村統計)をネットから取り出し、まとめてみたのが表―1,表―2である。表―1は年齢別の累計感染者数を市の年齢別人口で除した「これまでの延べ感染率」である。感染率の多いのは20代で、全体平均の倍以上である。大学生や若手のサラリーマン層ということになる。行動半径が広く、かつ仲間と飲食する機会も多いためだろう。逆に小・中・高校生中心の10代は、行動半径が狭く、学校における衛生教育の徹底のおかげと思うが感染率は低い。これは未就学年齢にも言える。

   30~60代の勤労所帯年齢では、感染率は中間的で安定している。勤労から解放された70~80代は活動空間が狭く、ために感染率は低めであるが、90代の男性ではなぜか感染率が高い。

   表―2の職業別の感染率は、それぞれの分母となる数字が分からないので、一概に「この職業で高い」とは言いきれない。あくまで参考として見て欲しい。感染源になりやい飲食・接客業だが、コロナ対策に留意しているためか0.5%と低い。感染の最前線にいる医療充実者も十分に対策をしているはずで、3.3%は低いと言えそうだ。行動領域の広い会社員、アルバイト(パートも含まれると思う)は、やはり構成比も高い。

表―2 延べ感染者の職業別区分

区分

感染者

構成%

自営業

42

6.5

飲食・接客業

3

0.5

会社員

242

37.6

公務員

16

2.5

施設職員

33

5.1

医療従事者

21

3.3

アルバイト

82

12.8

学生

54

8.4

無職

141

21.9

未就学児童

2

0.3

不明

7

1.1

合計

643

100.0

   やっとワクチン接種が始まったところで、年内一杯かかっても全員2回の接種が終わらないように思う。となると、感染力の高い変異ウイルスのことを考えると今まで以上の厳しい対応が必要に思う。


 


2021年4月16日金曜日

チューリップは花弁が大きく咲いてこそ艶

 

 今年(令和3年)のチューリップは3月20日頃、ソメイヨシノとともに早くに咲き、4月10日でほぼ開き終えた。仏子に越してきてすでに19年だが、昨年春に初めて「彩の森入間公園」に行き、チューリップを見るなら彩の森公園ということを知った。県営だが1万本のチューリップが市民の協力も得て植えられ、その集団艶舞や街路樹下の寄せ植えが見事だ。 










 



  






 

  マイ団地でも、10人ほどに球根を配り、11月から12月上旬にかけ球根を植え、3月中旬ころに色づいた蕾が出、桜の開花と同じ3月下旬から咲き始め、4月中旬までに250株がほぼ咲き終えた。サクラ同様にチューリップもまた花の命はせいぜい20日ほどと短いのが残念である。

 1昨年、昨年と1球当たり45円?のバラ売りの球根を購入(これまでは20球入りのミックス・セット)。今年の場合、①充実した球根に加え、②腐葉土などの施肥、②春先の温暖な気候、③適度の雨…のおかげで赤、ピンク、オレンジに黄色の縞、黄色、白色の大きな花が咲いた。チューリップの場合、やはり花が大きいほど可憐で、小さな花が多数よりもはるかに華やかである。



 ところで、今年の花から秋に植える球根を取る場合は、それなりの注意が必要だ。花弁が1枚でも下向きになったら、花のすぐ下から摘みとり、養分が花に奪われないようにする。そして葉が黄色く枯れるまで1ケ月ほど置く。栄養分を新規の球根に流し込むためだ。1け月ほどして堀上げ、浅い段ボール箱に入れ、風通しの良いところ影干しする。その後、薄く小さい鱗片状の球根を取り除き(来年咲かない)、同じ段ボール箱に入れ、タンスの上など湿度のないところに置いて置けば十分。収穫時に消毒をしたこともないし、かつ水洗いもしない。 

購入、自家採取の別なく、球根の植付けは紅葉の時期だが、入間では12月中旬を過ぎてもOKであった。冬の低温に充分会えば花が咲くのだそうだ。15センチほどの深さに掘り、腐葉土等を混ぜ込み、深さ10センチ=球根3ケ分の深さに球根を植える。葉の向きをそろえるためには、球根のふくらみとへこみを考え一定に並べる。

  また、「10センチおきなど等間隔に並べる」と書かれているが、100株、200株と植える場合は別として、20球程の場合は4球×5つの群・・・と言ったように、寄せ植え的に集中と分散を考えたほうが競艶感が出て迫力がある。私の場合、4×4群植えをしたのだが、その場所が不明確なまま、ビオラを囲み白妙菊などを植えた。これを囲むようにチューリップ10株以上が咲き誇り、デラックスな寄せ植えになった。(写真3)

令和5年3月18日

 私の仏子リバーサイド第1公園の花壇のチューリップが赤2、黄3が咲いた。団地全体では昨年収穫分の球根まで入れ200株ほどが咲くはず。

   4月3日

 日当たりの良い花壇ではすでに満開を越え、花びらが落ち始め、日当たりの短いばしょでは今満開。2週間以上差があることが分かる。今年は1ケ売り50円程の球根。やはり大きな美しい花が咲いてくれた。詰め合わせの小さい球根は、やはり避けたほうが賢明。クリームやホワイトも赤が多い中引き立つものだ。



 

2021年1月22日金曜日

会話の抑制や1人飲食の奨励ーコロナ対策再検討!

   多くの人が、新たなコロナの「非常事態宣言」の効果について疑問を持っている。と同時にこれまでコロナ対策に投じた何兆円かが全く無駄になったと感じているのではないか。そんななか、感染者数は急増し医療崩壊や飲食店や観光関連業種の崩壊が確実に進んでいる。

  今までの①マスク着用、②手洗いの励行、③三蜜回避・・・をお題目のように強調するだけで良いのだろうか。また飲食店だけに犠牲を強いる抑制策でよいのだろうか。私はずばり、次の通りの対策を提案する。

  1.「沈黙の春」作戦 

食事をしながらしゃべるのが、最大の感染要素に挙げられているが、1都4県の調査だと64.0%が感染ルート不明だという。ということは、「恥ずかしくて云えないルート」の場合もあると思うが、職場や学校に感染者が紛れていて、知らず知らずに感染している場合も多いと思われる。

 「沈黙の春」は環境問題についてのレイチェル・カールソンの小説の題名だが、非常事態宣言を発するなら、同時に職場、学校における「不要不急」の会話をこの春に大幅カットするよう勧告すべきである。あわせて、これを機会に、国民全員で手話の勉強をするのも良いだろう。

  2.「1人飲食」作戦

飲食店の負担を軽減させるには、「昼間も1人来客歓迎、夜8時以降は1人客のみ、従業員との会話以外禁止」とすれば、飛沫感染、接触感染ともに大幅にへる。夜8時以降はテレビでも備え、1人で飲食を楽しんでもらう。友人同士数人で来店しても、店の権限で離ればなれに座ってもらう。これを守れない客は帰ってもらえるよう店に権限を付与すべきだ。合わせて店の従業者全員のPCR検査を義務づけ、陽性者は絶対に店に立てないようにする。

3.「噴霧消毒」作戦

コロナの伝染もとの武漢の映像を見ると、日本や欧米と違い、噴射機で消毒薬を広範囲に散布し、路上は泡だらけになっている。封じ込めに成功したのもこの噴霧消毒も一因と思う。推定だが次亜塩素酸水の噴霧とされている。

日本では消毒手段としてアルコールのみが強調され、次亜塩素酸水とか他の方法についてはまったく紹介されないし、使用を否定する情報が続いてきた。飲食店が苦しんでいる今日、もし次亜塩素酸水による噴霧消毒の効果があれば、加湿器式の機械で部屋全体を絶えず消毒し、飛沫感染や空気感染の一部を抑えられる。粒子は早くに机や床にも落下し除菌し接触感染も抑制される。独立法人「製品評価技術基盤機構」や経済産業省は使用に否定的だったが5回ほどの試験を得て、次亜塩素酸水がコロナに有効との結論を出した。次亜塩素酸水は最終的に水になり、人畜に無害なもの。問題はその濃度により効果が異なるなど留意点が多い。

 厚生労働省のほうで、問題ない噴霧装置、次亜塩素水の認定をし、苦境にある飲食店が利用できるようにし、規準に見合った設備であれば、24時間営業も認めてよいのではないか。

 このほか設備や壁、床などを抗菌コートし、酸化チタンの光触媒作用を利用した殺菌方法もある。こうしたものを含め、厚生労働省は飲食店他がコロナ禍の中でも営業できる方策を必死に追求すべきである。

 

次亜塩素酸水の解説

 次亜塩素酸水と次亜塩素酸ソーダはまったく性質が異なり、後者はアルカリ性で、時に爆発物にも転化する。一方、次亜塩素酸水は弱酸性で、ph.5以下で、有効塩素濃度が35ppm以上だと有効な消毒薬になるとされる。また次亜塩素酸水は有機物に触れたり、紫外線に当たるとただの水に戻るので安全性が高い。だが、生成した後の保管状況、使用状況、時間の経過によって有効塩素濃度が低下し、効果が得られなくなる可能性化があり、これらに充分注意を払う必要がある。

酸化チタン・光触媒作用

 1967年に日本で発見された「世界に誇るか環境技術」とされる。酸化チタンが光に当たると空気中の酸素や水分が反応し、酸化チタンの表面で活性酸素または活性水酸基が発生し、これが酸化チタンに接触するウイルスほかの有機物を酸化分解あるいは分解を起こし、菌ほかを減少させる。


追記 令和3227日の「読売新聞」気流欄に、私の主張とほぼ一致する・・・「黙食」「個食」で飲食店支援・・・と言う自営業の向後美紀さん61才(横浜市)の投稿が掲載されている。全文を紹介すると、

 食事中の会話を控える「黙食」を呼びかけるポスターを貼る店が増え、話題となっている。食事中の飛沫が危険だということは皆、理解している。だから感染対策を徹底した飲食店で、黙って食べれば感染のリスクは低く、問題はないと思う。

 飲食店は営業時間の短縮が求められているが、補償は十分ではない。飲食店のみならず、農作物などの生産者も多大な負担を強いられている。

 黙食や1人で食べる「個食」が増えれば、飲食店の支援にもなる。コロナ禍を乗り越え、大勢で食事を楽しめる時が来る日までは、有効な手立てだ。


2021年1月9日土曜日

イチゴ刈りー仏子近郊では小谷野果樹園

  いちご狩りのシーズン。金子にもイチゴ農園があるようだが、ここに紹介する小谷野農園

は新光北手のビバホームの隣といった場所。12月~5月までがシーズン。営業時間は10

~16時。休日は月曜。600坪のハウス2棟分―1,200坪の広さで10年前から開園。

地面には全面シートが張られ、高い台の上で水耕栽培がされている。品種は紅ほっぺ、かお

りの、あまりん、その他計9種とか。ブルーベリー狩りも実施。お客さんの90%近くは都内とか。

 

















多い日は100人も来るそうだが、密を避け入れ替え、入れ替えで制限入場。

レジ脇に販売品も置いているが、原則はハウス内で品種を選びながらの食べ歩き。料金

は・・・

大人(小学生以上)2,200円―12月下旬~1月上旬、

         2,000円―1月中旬 ~4月上旬。

         1,800円―4月上旬 ~5月中旬。

子供(3才以下~ 1,500円―12月下旬~1月上旬、

未就学児) 1,500円―1月中旬 ~4月上旬。

         1,300円―4月上旬 ~5月中旬。

  レジ脇には1パック1,000円、800円といったイチゴもあれば、加工品のイチゴ・

ソース550円、一口イチゴようかん500円、いちごジャムもある。


品種の一部説明

   あまりん 埼玉県のオリジナルな希少品種(正式名称:埼園い3号)。酸度が控えめで、甘さを感じやすく食べやすい。そのまま食べても甘味充分。

   かおりん やはり埼玉のオリジナル品種(埼園い1号)。粒はやや小さく光沢がある。果皮・果肉とも硬く、甘み・酸味が強く濃厚な味。

   かおり野 三重県産の品種。果実大きく円錐形。果肉は中心部まで真っ白。カットするとフチが赤、果肉が白のコントラストが美しい。甘味強く酸味はおだやか。特徴は優れた香り。

   紅ほっぺ 静岡産の品種。やや大きめの長円錐形。果皮はつやのある鮮明な紅色。果肉は中心まで淡紅色。甘味が強く、酸味もやや強めで、香りが優れている。ほっぺたが落ちるほど美味ということ。

なお8月中旬から9月中旬はすぐ隣のハウスでブドウ刈り


2020年12月31日木曜日

あるアフリカ人との交流-サヨナラの日

  

   私はこの5年間ほど、アルバイトで派遣会社の雑務の手伝いをしてきた。主にふじみ野市周辺をエリアとした、外人ばかりの派遣会社である。外人さんからの相談や頼まれごとの多くは、市役所や税務署ほかからの郵便物につい「何が書いてある」とか、「病院に連れっていって」「薬を貰ってきて」「灯油を買ってきて、アパートに置いておいてくれ」といったことだ。さらに「アパートを探してくれ」といったことも多い。

  ここで紹介するのは、アパート探しを手伝ったアフリカ人(もちろん黒人)のヨルさんとの4年間の交流記録である。いままで月家賃3万円以上だったのを、負担を軽くするため2万4千円の物件を見つけてあげた。1件めの紹介でまとまり、私は保証人ではなく苦情が発生したときの「連絡人」になった。ヨルさんはアフリカでもべナンという小国からきたため、同国の友人が一人もいない。だがら淋しいのか頻繁に電話してくる。ともかく真面目人間。もくもくと稼ぎ、故国に残してきた親や離婚して引き取った1人息子にきちっと仕送りすることを喜びとしていた。 

 このこともあって、アパートを紹介して直後に稼ぎを考えアルバイト先の会社を辞めてしまった。夜の工事現場に移ったのだ。私とすれば勤め先のため役立てれば・・・とアパートの無料斡旋をしたのに、面目まるつぶれである。だがヨルさんが、稼ぎのよい(夜)の仕事に移るのは、ゴロ合わせからすれば自然のなりゆき・・・と思うことにした.

 我が社であれば、時給は男なら1,000円(女900円)が相場だ。夜間の工事現場だと8時間で10,000円・・・時給換算で1,250円。このため、月給は22~25万円にもなる。あるアフリカ系が中心のアパートをたずねたとき、ゴミ集積場にビールの空き缶が山と積んであった。夜ごと、軽い飲み会で異国生活のウサ晴らしをしているのだろう。ヨルさんはこの時間に働き、故国への仕送りを増やすのに邁進した。4年後の今、「おかげで国に4部屋ある家が建ちました」と自慢げに語った。 

 いずれにしろ、アフリカ人でわが社に来る人の半分はピーピーで、「社長、お金を3~5万円も前貸してもらえませんか」という例が多い。先日も社長は新入アフリカ人に「アパート契約のため」と10万円貸した。ヨルさんはイスラム教の敬けんな信者のためか真面目である。最初、くら寿司に連れっていた時も、スマホでイスラム教徒が食べてはいけない料理のリストをいちいち調べているのだ。発酵食品はアルコール分を含み、本来がごはっと。となれば醤油や酢もダメになる。だからヨルさんは、何を食べたか覚えてないが、2皿ほど食べただけで店を出たように思う。

 写真:島田家住宅前のヨルさん

 休みの日には、しばしば電話をしてくるのだが、私は車で1時間も離れたところに住み、簡単には会ってあげられない。だが何かしてあげねばと、1回は三芳町の「いも街道」と、ここにある旧農家の「島田家住宅」屋敷跡や町の郷土歴史館、1回は川越の中心市街地、1回は我が地元の入間川河原やジョンソンタウン・・・を案内した。ペナンやコンゴーなど西アフリカ諸国はフランス植民地だったところで、フランス語をしゃべれるしオシャレである。クリスマス・パーティーのときにはみんなダンディな服装で来る。ヨルさんも外に連れ出すときは、濃いい茶のソフト帽子、白のとっくりセーター、茶のジャケット、薄茶のズボンとカラー・コーディネートした格好で現れる。そして観光スポットを背景にハイ、ポーズと型を決め、私が写真を撮る。これをラインで故郷に送ることが楽しみなのだ。 

 フランス語はもちろん、英語も全くダメな私である。せっかくの観光スポットを見せても、何も説明できない。目で見て日本の一断面を知ってもらうしかない。もどかしい限りである。最初困ったのは、お金の支払だ。向こうは、私に負担させまいと充分にお金を持ってきているのだが、どのタイミングで出せば良いかわからない。だから初回は私が少額だが全額おごるはめになった。

 外国人にとって日本的マナーの習得は難儀である。川越に行ったときは、自分で乗ってきた中古自転車を上福岡駅前に乗り捨て、私の車で出かけた。返ってくると新品に近い自転車がない。放棄自転車として回収されてしまったのだ。幸い私がいて、「これは回収されて、盗難ではないと」と直ぐ判断、交番に聞いて2kmも離れた南古谷の回収車置き場に車で取りに行き、事なきをえた。ヨルさんは別として、携帯を持っているのに、遅刻や欠勤の電話もしない、辞めるとなると電話にも出ないで、給与だけは貰いに来る・・・という例も少なくない。 

 ヨルさんは自己管理がよくできていた。「来週の日曜は休みだから遊べないか」と必ず1週間前には電話してきたし、約束の時間もピタリと守ってくれた。近ければもっともっと日本を知ってもらうよう引き回したのだが、5回に1回も希望をかなえてあげられなかった。

 本日(令和2年12月30日)は、どうも別れの日になりそうだ。喫茶店にはいる前に、車の中で「これ、あなたと奥さんのジャンパーです」と2着入った買い物袋をくれた。 喫茶店の席につき、彼は在留証明書を取り出した。その住所は大阪府堺市となっていた。私の息子が結婚と同時に住んだところだ。結婚話は3回ほど前に会ったときにすでに聞いていたが、1回ペナンに帰って3ケ月程過ごし、再度日本に帰ったらすぐ堺の彼女のところに住むそうである。彼女はもちろん日本人。しかも英語の先生とかで、今日もラブラブの2人が写った写真を見せてくれた。ハッピーエンドな別れとなり嬉しいかぎりである。しかし、コロナ禍のため計画通りの帰国、再入国ができないかもしれない。場合により、本当のグッドバイは先になるかもしれないのだ。