昔は道路わきの小川に沢カニが生息
195号線=富岡入間線に面した仏子地区に「円照寺入口」というバス停がある。この近くに「自転車乗り入れ禁止」の立て看板があり、奥を除くと急坂の石の階段がある。その段数は49段、一番下に疎水をまたぐコンクリートの板がある。これまで入れると50段である。下から登る場合は胸突き八丁のきつい坂であり四苦八苦する。とすると四十九段と見たほうが場の雰囲気に合っている。
写真① 傘屋の坂はいまは階段(下から上を仰ぐ)
写真② 傘屋の坂(上から下を臨む)
もともとは、段丘下の円照寺と段丘上の高正寺を巡礼する際の近道だったものと思う。そして現代になり、滑らないよう階段状に直したもののようである。正式には「傘屋の坂」と言う、この近くに傘屋の屋号の家があったので名付けられた坂道。竹やアオキ、ヤマツバキなどが茂り、その中を小川が走り、沢カニが住んでいたという。いまは小川を暗渠に代えたため、コンクリートの広い階段がややカーブしながら伸び、石組の高い壁が左右を囲んでいつ。
「なんの変哲もない」とお叱りを受けるかもしれないが、巡礼者や村人が汗を流しながら登った道だと思うと捨ておけない。
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