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2018年1月30日火曜日

「家庭教育力の低下」が家族崩壊を招く

.家庭教育力の低下=2/3がイエス
 少子高齢化や人口減少が急激に進んでいる。喫茶店に行くと、好青年なのに40才、50才で独身者の方にも多数出会う(農村に出向いても同様である)。一方。大学を出ていて45才にもなるのに定職を持たず、週2~3回のアルバイトをするだけで「老後は生活保護をもらえば良い」と言い放つ過保護で育ち、世間知らずな人もいる。生活保護には厳しい要件を満たす必要があるからだ。 

恋愛できない、結婚できない、経済的な自立が出来ない・・・では、明るく楽しいファミリーの再生産は不可能である。世帯数や人口も減って、日本の先行きは真っ暗である。これらの現象は、家庭教育力の低下と不可分である。「親の顔を見たい」と、言いたくもなる。

教育には学校教育、家庭教育、地域教育の3つの領域がある。国立教育政策研究所というところの「家庭教育力の低下について」の調査をしているが・・・
         全くその通りだと思う 17.8%
      そう思う                     49.4%
    どちらとも言えない     17.9%
      あまりそうは思わない   10.9%
      全くそうは思わない        1.5%
    わからない・無回答      3.0% 

「家庭教育の低下」を肯定する回答がと合わせ、実に67.2%=約2/3になる。学力の向上は主に学校教育が担い、家庭教育は人間として生きていくための、生活習慣やマナー、生活能力や自立心を養うことが中心だと思う。地域教育は家庭教育との結びつきが強く、地域全体の見守りを通じ、家庭教育を補完する要素が強い。

残念ながら今の日本は、家庭教育の能力を低下させる要素があまりにも多い。たとえば・・・
       核世帯化・少子化が進み、祖父母や兄弟姉妹という家庭教育の補完する人が身近にいなくった。
     子どもが少なくなり、経済生活も50年前にくらべれば一般に豊なため、過保護がまかり通るようになり、自立力の育成とは逆の流れにある。
   高度成長時代と異なり、ご主人も仕事面のストレスが多く、家庭教育に参加できないとか、していない場合が多い。
      家庭教育の中心的な担い手である主婦も、専業主婦が大幅に減り、子供に接する時間を取りにくくなった。
      学校教育は学力アップ・受験勉強中心になり、「人生の生き方を丁寧に教える場」になっておらず、家庭での人格形成の負担が増えている。
    情報通信の発達、多様なメディアの発達で、多様な価値観が氾濫し、何が正しいかの判断がむつかしくなっている。
    個人尊重の風潮が強くなり、家庭内のコミュニケーションが図りにくい現実も広がっている。   
・・・まだまだあるが、とりあえず主要要素のみ。以上の悪条件を頭に入れ、なお「気軽に家庭教育」が進められるよう工夫が求められる。

.家庭教育の基本
 学校教育は、勉強を通じ職業人(芸術・体育等含む)、社会人としての能力を高めることが中心だが、家庭教育は文部省の指導書によれば・・・(ただ家庭教育の内容を示すだけでなく、その目指すところや方法論についても一部示した。)
    生活習慣や生活能力を得る。親や友達の動きから気軽に学べる
    自立心を育てる。 甘やかしをやめ、自分で考え行動させ、責任を持たせる
    他人への思いやりを養う。 人間社会は支え合いがスタート。愛の原点
    豊かな情操を養う。 人への思いやりや美意識があれば自然身につく
    社会的なマナーを身につける。 同上
    善悪の判断を養う。 同上

 だが私は「勉強への意欲がわかない」「働く意味が分からない」「大学を出ても働かない人」「結婚したくない」といった若者を見るにつけ、に先立つ大切な要素が他にもあると思う。たとえば・・・
    個性を発見して伸ばし、自信を育てる。 個性を伸ばすのは楽。成果は自信につながる!
    学歴とか就職先といった目標ではなく、社会貢献意識を持たせる。 進路や職業の選択に関係する最もたいせつな要素。親の職場の見学、ボランティア活動にも触れさせる。
    学びや体験の楽しさを教える。すべて進んで一歩先を行けば楽しいもの。
    価値創造の楽しさを教える。 今日本経済が求める新「物・こと創り」への興味を養う。
    男女の愛の大切さを教える。 恋愛しない、結婚しないを是正するために、夫婦の愛情表現が大切。

.家庭教育の進め方
   家庭教育は学業と関係を持ちつつも、「人間づくり全般」の教育だと思う。その領域は広く、だからといって「詰め込み主義」になれば、学校教育の重圧も加わり、子供はつぶれてしまう。親も同様に疲れてしまう。負担にならず、楽な気持ちで家庭教育を進める方法はないか・・・ある。

「子は親の背を見て育つ」と言われる。毎日の生活の中で、父母が「人に誇れる後姿を見せ続けること」が出来れば、家庭教育の半分以上が達成される。夫婦が互いに自分で判断し自立性ある行動をする、思いやりを持って他人に接する、さらに真剣に働く、学ぶ、遊ぶ、運動する、愛し合う姿・・・こうした姿を、そのまま見せれば良い。親は子の視線を感じ緊張し疲れるかもしれないが、特別に時間を要するわけではない。自らも勉強し子の手本となる姿を見せ続ける必要がある。

 見せるだけでなく男子・女子問わず、時に「助けてね」と買物、料理、掃除、洗濯など手伝ってもらい、体験型の学習もしてもらうのも良い方法だ。「お料理を手伝えば、自分の好きな料理を自分で作ることができる」(女の子)、「食後に食器を洗ってね。清潔に努めれば安心して食事ができるでしょう」(男の子)と
手伝いを促すことが大切だ。

「見せる」「手伝わせる」の次は、子供と距離を置いた「遠巻き型・自由放任主義」を提案したい。「ヘリコプター・ペアレント(親)」という言葉がある。ヘリコプターのように、子の頭上で常時ホバリングして監視、トラブルが起きればすぐ降りて来て、あれこれと世話を焼く過保護の親のことだ。子は自立心を欠くように育ち、反抗的にもなる。最悪の家庭教育と言える。

ある調査データー(ネット。出どころ不明)によると、高校生の5大悩みは進路が決められない、親の干渉が厳しい、彼氏・彼女が欲しい、大学に行く意味が分からない、バイトを許可してもらえない・・・となっている。に関係するが、子供は親の持ち物ではない。上からの目線で注意し、ガミガミ意見を述べるのでは、のように干渉が子の悩みになり、自主的判断力を弱め、の進路が決められない子になってしまう。子供同士の部活動ほかの交際にまで関与すれば、友達が少なくなっり、の彼氏・彼女が出来ないことにつながる。長じて「結婚したくない」「異性との交流がなく結婚できない」と言うことになる。

「勉強、勉強」と尻をたたかれぱなっしであれば遊び、読書、芸術やスポーツを楽しみ、自由に知識を得る楽しさが消え、の大学に行く意味も分からなくなる。バイトをむやみに禁止すれば、「親が働いて初めて家庭の楽しさも維持される」という勤労の大切さがわからない人間に育ち、大学を出ても働かない子になるかもしれない。バイトについては目的も良く聞き、「勉学に支障をきたしません」と一筆約束を取り付け、許可するのは間違いではない。

最終、親は子をやや遠くから見守り、子の人生を左右する決定的局面・・・例えば健康、失敗や失恋等の何らかの挫折、進路決定、就職、結婚等に、アドバイスやサポートするにとどめるべきである。

「遠巻き型・自由放任主義」の次に来るのは、「個性を発見し、個性を伸ばす」である。強みとなる個性を親子の会話を通じ発見し、その個性を伸ばすのなら子の努力は比較的楽に実りやすい。自信がキリ先になり、不得手なものへも挑戦するようになる。子供の成功体験=自信をどれだけ増やせるかで、家庭教育は飛躍的に楽に進むものだ。

出来れば次のようにワラ半紙を4つに仕切り、子の個性(強さ・弱さ)と社会環境との関係について、親子で談笑しながら自由に書きまくり、認識を共有して進むのがベターである。これを経営学ではSWOT分析というが、枠内の項目設定は、企業診断とは異なってくる。つまり単に強み・弱みで分けるだけでなく、好き・嫌いなども配慮して自由自在に書き込む。目的は強みを伸ばし、弱みを減らす。そして社会への適応性が良いか悪いかを引き出すことだ。

機会と脅威は親が調査をしつつ主に書き込み、子をサポートするようにすれば、親への信頼も高まる。無理しても家族共有のパソコンが1台は欲しいところだ。下記の表などの書き込みも自由に増やせる。大学や就職の情報も無限に収集できる。辞書がわりにあらゆる?の回答が得られ、ファミリーで情報を共有でき、家族の絆を強められるからだ。

個性のSWOT親子分析表(進路分析にも役立つ)
子の強み Strengths
子の弱み Weakneses
社交的で友達も多い  粘り強い
物事を深く掘下げる  感性が豊か
好きな学科 好きなスポーツ 好きな芸術 好きな学校 好きな職業
交際下手 友達少ない 体力ない
根気がない 計画性ない 判断鈍い
実益本意 嫌いな学科 嫌いなスポーツ 嫌いな芸術 嫌いな職業
機会 Opportyunities
脅威 Threats
好きな学科・大学のプラス評価は?
同上の学費等のプラス評価面は?
好きな職業の将来性のプラス要素は?
 右のマイナス評価面は?
 右のマイナス評価面は?
 右のマイナス要素は?

   企業診断ではPlan(計画)Do(行動)-Chek(反省)-Action(改善行動)=PDCAという手法もよく採られるが、子供に手帳や日記帳を用意させ、かけるだけ計画と行動、反省、修正行動をかかせることも、自立性を高める一助になる。

  親子が認識を共有して進むのがベターである。これを経営学ではSWOT分析というが、枠内の項目設定は、企業診断とは異なってくる。つまり単に強み・弱みで分けるだけでなく、好き・嫌いなども配慮して自由自在に書き込む。目的は強みを伸ばし、弱みを減らす。そして社会への適応性が良いか悪いかを引き出すことだ。


機会と脅威は親が調査をしつつ主に書き込み、子をサポートするようにすれば、親への信頼も高まる。無理しても家族共有のパソコンが1台は欲しいところだ。下記の表などの書き込みも自由に増やせる。大学や就職の情報も無限に収集できる。辞書がわりにあらゆる?の回答が得られ、ファミリーで情報を共有でき、家族の絆を強められるからだ。

個性のSWOT親子分析表(進路分析にも役立つ)
子の強み Strengths
子の弱み Weakneses
社交的で友達も多い  粘り強い
物事を深く掘下げる  感性が豊か
好きな学科 好きなスポーツ 好きな芸術 好きな学校 好きな職業
交際下手 友達少ない 体力ない
根気がない 計画性ない 判断鈍い
実益本意 嫌いな学科 嫌いなスポーツ 嫌いな芸術 嫌いな職業
機会 Opportyunities
脅威 Threats
好きな学科・大学のプラス評価は?
同上の学費等のプラス評価面は?
好きな職業の将来性のプラス要素は?
 右のマイナス評価面は?
 右のマイナス評価面は?
 右のマイナス要素は?

   企業診断ではPlan(計画)―Do(行動)-Chek(反省)-Action(改善行動)=PDCAという手法もよく採られるが、子供に手帳や日記帳を用意させ、かけるだけ計画と行動、反省、修正行動をかかせることも、自立性を高める一助になる。


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2017年12月11日月曜日

秋川雅史コンサート(飯能)2千円は見逃せない!


「千の風になって」で全国的に有名なテノール歌手・秋川雅史さんのコンサートが2月4日(日)に開催される。場所は飯能市市民会館大ホール。「宝くじ文化公園」となっており、料金は2,000円と超格安で見逃せない。全席指定で、すでに60%以上埋まっているが、まだまだ予約は可能のようだ。




 申し込みは会場である飯能市市民会館。窓口電話は042-972-3000.予約語10日以内にチケットを取りに行く必要がある。

    当日 1,200席の会場は満席だった。さすがである。トークにはマイクを使ったが、歌はマイクなし。テノールの美声は大ホール
に響きわたった。トークではクワガタ虫を捕りに1年に1回、この
飯能に変装して来ていることや、またイタリアでオペラ修行中のこと等がイタリア語も交えて語られ、歌では日本の民謡も披露、最後はお馴染みの「千の風になって」であった。音大出の正統派歌手としては日本一の歌手の声を聞け、夫婦2人満足して帰途についた。


 
 私はギタリストの平野さんという方と月5回ほど老人ホームやディサービスで歌声の指導をしている。「千の風になって」もこのため月2くらいは必ず歌う。昨年の今頃は「お年寄の前でお墓はタブー」と歌わずに来た。だが。今年に入って詩をよく見て、「そうではない」と歌い始めた。「お墓の中には眠っておらず、あの大きな空でいろいろな姿になり、皆さんを見守る」という、死後の心暖まる世界を語る素晴らしい曲・・・と理解したからである。

 当日は「千の風になって」以外の曲も聞くことができ、秋川さんのもっともっと広い魅力に必ずや感銘を受けることだろう。

2017年10月29日日曜日

「狭山中央病院」ー中病院だが総力看護に好感

 今年(2017)8月のこと・・・微熱が15日ほど続き食欲不振で栄養失調のため立てなくなり、救急車で搬送され16日間お世話になったのが狭山中央病院(狭山市富士見2-19-35)。肝臓裏側に出来たウミの溜まる病巣を発見してくれ、内視鏡手術で除去、その後5日ほどで退院できた。一年前に別の大病院で某手術をしたが、その後手術に近い部位がチクチク痛んでいた。その大病院で2ケ月前に検査してもらったが原因が特定できなかった。病巣を発見・摘出してくれ、感謝感激である。

それだけ優れた技術を持った先生がいたから。この狭山中央病院は病床数111床の中規模の総合病院。だが、これまでの入院した病院にない素晴らしさがある。普通担当の看護婦1~2人が各病室を担当するばあいが多い。ところがここでは「総力看護」とも言うべき体制で臨んでいる。

つまり患者別の縦割りの担当でなく、各患者の時間別のニーズに対し、看護師、看護師助手、各種ヘルパー、掃除担当等の10人ぐらいが、とかえひっかえ病室に来て各患者をサポートする。私の例で言えば検温、血糖値調査、点滴+抗生物質投与、食事やほうじ茶の配布、下着の取り換え、体を拭くおしぼりの配布、ベットメーキング、床周りの清掃・・・ 

時間帯に応じ、個別の患者に対してすべき作業が分かっていて、空白を複数の担当者の誰かが埋めていく。左右の連絡が良いのに驚く。必要があれば、ベット上で入浴や指圧もしてもらえるようでもある。

時間帯に応じ一斉に看護し、休憩の時間を設けているようで、静まり返る時間帯もある。このときはナースコールを押せば、ちゃんと看護士さんが来てくれ、ニーズを解決してくれる。

16日間の入院であったが、最後の日の朝食は重箱入り弁当で、蓋に「退院おめでとうございます」と書いた用紙が添えられていた。心温まる対応だ。設備がやや古くなっているとか、病室の床数がやや多いなどの面があるが、「総力看護」の気構えに好感が持てる病院に違いない。

2017年10月18日水曜日

仏子地区の小・中学校の統合と問題点

 
 写真① 西武中学校
 
 入間市の人口は昭和40年ころ5万2,000ほどだったものが、平21年には5倍弱の最高15万1,000人ほどになった。そして平成28年末は14万9,000人ほどで、ここ7年は減少に転じている。人口減だけでなく、入間市においても少子高齢化の流れが激しく、次代を担う35才以下の人口は極端に少なくなる。また世帯数で西武地区の小・中学生数を割ってみると、小学生は約11%,中学生は約6%の家庭にしか居ないことになり(地区外流出の生徒を除く)、子供さんがいかに少ないかが分かる。

平成31年(2019年―2年後)を基準として0才~35才、35才~70才(団塊世代とそのジュニア世代)の市の人口を見ると、約56,000人対84,8000人である。34才以下の若い層が35才~70才の層の約66%・・・つまり2/3ほどと少ない。あと35年も経つと市の人口は今の7割近くに減りかねない。今から人口減少を前提に、市の公共施設である地区センター、小・中学校、学童保育室、保育室、地区体育館、老人憩いの家、公会堂、図書館などの統合、縮小、再配置などを真剣に考える時期にあり、このための地区別説明会が最近になり実施されている。

まず西武地区の小・中学校問題・・・シルバー世代になると、最近の小・中学校の現状がわからない。表―1の通り、地元の仏子、野田、新光地区の小学校は西武小と仏子小の2つ、中学も西武中と野田中の2つ。シルバー世代では小・中学校と言えば、1学年5~6クラスもあり、1クラス45~50人と言った規模を経験したはず。ところが表-1の通り、西武地区の小・中学においては、各学年のクラス数が2~4と少なく、1クラスの生徒数も22~36人ほどと少ない。全国的に見ると、1クラスの生徒数は小学校の場合、昭和33年当時1クラス平均44.6人だったものが平成平成28年には24.2人、中学校の場合昭和31年当時1クラス47.3人だったものが平成28年には28.3人。

表―1 小中学の築年数や学級数、1学級の生徒数
 学校
区分
建築後
年数
構造
土地
所有
学級数
1学年
学級数
1学級
生徒数
西武小
51
RC造
24
4.0
29.8
仏子小
37
RC造
13
2.2
22.2
西武中
48
RC造
8
2.7
22.0
野田中
29
RC造
10
3.3
35.7

実際はテレビで見ての通り、地方の過疎地では1~6年生合わせて25人で、1クラスにまとめて授業をしている事例にぶつかる。学年ごとのクラス数が減り、かつ1クラスの生徒数が減れば、教育の密度が高まって良いと思われるが、適正人数の先生の配置が出来なくなり、友達となるクラスメイトの数も減り、バライティに富んだ教育が不可能になってしまう。

 西武地区の場合、表―2のように仏子小、西武中の生徒数が特に少なく、学年別のクラス数、クラスの生徒数も少ない。このため、今すぐではないが小・中学ともに2校のうちのどちらかに統合する案が提示され、それぞれどちらに統合するかによるメリット、デメリットも提示されている。通学の距離や防災拠点と言った面からの意見である。表-2右端の通り、15年先の推定からすると、18%前後の児童数の減少に過ぎないが、それにしても仏子小、西武中の生徒数が極端に少なく、先生の適正配置などを考え、統合の必要性はある。半面通学距離が延びる生徒も増えるというマイナス面がある。課題は多く、広く住民の意見を反映した計画にすべきである。

表―2 西武地区の小・中学の生徒数の動向
学校
区分
平成24年度
平成29年度
平成44年度推定
実数
指数
実数
指数
実数
指数
西武小
752
100.0
716
94.4
617
82.0
仏子小
348
100.0
289
83.0
285
81.9
西武中
199
100.0
176
88.4
163
81.9
野田中
377
100.0
357
94.7
309
82.0


<追伸>2019年2月1日号の「広報・いるま」に掲載された最終案では、小学校は
現状のまま西武小、仏子小が存続、中学校は西武中学を改修し、野田中学を統合・・・となっている。なおその他については、図書館の西武分館はそのまま維持され、公立の西武保育園も現状通り維持される。西武公民館は地域の複合機能を備えた地区センターに移行・・・とのこと。市民説明会は西武公民館で2月16日(土曜)18~20時に。

 上記説明会には200人以上の住民が出席し、会場は満員で当方などスライドで説明の最重要資料が不足し、もらえなかったほどだ。市の案に対し反対の意見が続出し、「小・中学の統合問題の結論は3月中にいそいで出すべきでない」のとの意見が多くの拍手を受けた。では統合問題のどこが問題なのか。

写真ー2月16日の西武公民館の説明会は満席

 ①野田中を西武中に統合するというが、野田エリアの新光や野田側で住宅建設が進んでいる。今後の住宅建設の余地も入間川の北側に多い。にもかかわらず野田中をなくし西武中に統合するのか。普通なら生徒数も多く,立地的に西武地区の中心に近い野田中に西武中を統合すべきではないか。
 ②児童の安全を第一に考えるべきだ。現在は幹線道際の90cmにも満たない歩道を登校する例もあり、統合以前にこうした危険から児童を守る対策が必要だ・・・新光や野田北部から西武中学に通うことになれば,幹線道路の299号と185号線、西武線を越えねばならず、危険度が増すという意味合いを含む意見。
 ③野田地区には、西武小ー野田中卒という絆が生まれている。こうした絆が壊れてしまう。
 ④むしろ小・中学一貫教育の良さも考え、仏子小ー西武中、西武小ー野田中の統合を進めるべきではないか。また入間川南部地区については、アミーゴと隣の自転車置き場なある用地を」まとめると、学校建設の面積要件を満たすので、ここに統合移転を考えてみるべきだろう。・・・西武中については、100mほどの距離に、崖崩れのおそれあり」という危険性もある。
 ⑤野田中敷地については、統合後に売却する予定のようだが、売りやすからい安易に西武中に統合することにしたのではないか。
 ⑥今日出た意見を十分汲み取り、かつ児童のアンケート調査も十分に行ったうえで判断すべきで、3月中に急いで結論をだすことはやめてほしい。   追加予定
 
    市の側は地図という平面で見て、単純に統合案等を決めているきらいがある。実際はもっと地形や幹線道路、鉄道、河川といった障害物の存在、人家の張り付き、将来の人口増、地域の歴史なども配慮し、児童の安全確保、通学時間、子育環境の改善まで考える必要がある。もともと、小・中学校の設置に当たっては、地価の安さも考え人口密集地から離れた地域のはずれが選ばれているケースも多い・・・野田中や西武中も該当。これを無視し、地図上の平面距離だけで学区の統合を進めれば、通学距離も極端に伸び、児童の危険度も増してしまう。

 西武中から北の新光のはずれまでは2.5kmある。実際の道路は西武中から直線に延びるものはなく、露地を鋭角的に曲がりながら登校することになり、三角形の斜辺でなく縦横の2辺の和に近くなり約1.41倍に伸びる。とすると3.5kmになる。速足で1分90m見当と思うが、西武中まで39分かかる。信号待ちなどを配慮すれば45分くらいでないだろうか。授業前にこれだけ歩かせるのは酷である。市では通学バスを出すというが、集会では「バス運行をどう実施するか先だろう」という声も出た。バスに乗らない中間的な地域の児童は、幹線道路や鉄道を越え、狭い路側帯の歩道を来る危険も増える。

 隣の高倉小学校の他所の小学校への統合案となると、さらに地形上の配慮を欠いている。高倉地区全体が丘陵の高台部にあり西武線や16号で区切られている。他所へ通うには踏み切りや16号超えの危険も増す。地図という平面で見る行政判断の悪さが特に表れている。地元の小学校だけでなく公民館も統合でなくなれば、今後は若い世帯の流入は考えられず、高齢化ー人口減少の激しい地区になってしまう。

 その地域に住んでみないと分からない要素があり、これを無視して考えてはいけないはず。
写真⓶ 西武小学校

 小中一貫校は飯能市に誕生

 2月16日の市民説明会の際に、「統合し小中一貫校を」という意見も出た。実際、飯能市では31年4月に奥武蔵創造学園(奥武蔵小学校+奥武蔵中学校)が開校した。いままであった東吾野小学校、西川小学校、吾野小学校を統合し、これまでの西川小学校と吾野中学校を活用した「隣接型小中一貫校」とするのだ。生徒数は小学校74人、中学校54人。近くにある保育園も視野にいれた一貫きょういくだ。

 山間地で人口も少なく、地域活性化の意欲的プランとして誕生したようで、教育先進国のフィンランドの実態もよく研究し活かしていくす方針のようだ。フインランドは、学習到達度調査によると2000年と2003年度とも世界トップだ。学校の規模が小さく70~150名で、9年間の一貫教育。教えることから「学ぶこと」へと改革し、「共同的な学び」と「考える力」の育成に力を入れている。またコンピュターの潤沢な配置、学校と図書館の連携のも力を入れ、国民の77%は1日平均1時間の読書をするという。図書館利用率も世界一だ。

 地域活性化にあっても、今までの延長では解決できず、考える力を養い新たな創造が必要である。こうした中で、あらたな挑戦をする武蔵野創造学園の発展に心から期待したい。

 
すでに入間市のホームページで、表記問題の最終案を見た人も多いと思うが、見てないひとのため、その内容を紹介しておこう。統廃合等の実施時期は第1期2019~2028年、第2期2029~2038年、第3期2039~2048年の3期にわかれており、今すぐ全事業が推進される」わkwではない。


最終決定案

1.西武小・仏子小の統合
  第2期に仏子小学校は,廃止され、建て替えられた西武小学校に統合される。第3期工事で体育館を建て替える。

2.西武中・野田中の統合
 第1期で西武中の校舎建て替え、第2期で野田中を廃止し西武中に統合。
   この統合については、第2期に伸ばし、2019年度から地域の人たちと通学上の安全性確保や防災・防犯等の課題について協議する。
   学生数も多く、人口も延び、校舎も新しい野田中への統合を求める声も多かったが、災害時の避難場所確保からすると、入間川北側に西武小、南側に西武中と分散配置するのが適正。
   入間川の南に1つ、北側に1つの小・中一貫校の設置を・・・の声も出ていたが、児童・生徒数の減少に対する解決策にならず、導入は考えない。

3.その他の事業
 ① 西武学童保育室・西武第二学童保育室・仏子学童保育室は第二期事業で統合し、小学校に作り複合化。
   西武中央保育所 第1期事業で改修。第3期に建て替え。
   西武地区体育館 第1期事業で改修。第4期に建て替え。
   図書館西武分館 第2期に改修。
   文化創造アトリエ 随時修繕にて対応。
     老人憩いの家(4施設) 活用促進、状況を見て転用・廃止。 


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仏子地区の再発見 自由放任主義の上に半をー子育ての基本