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2018年10月27日土曜日

上仏子地区の柿の木が映える

 すでに10月下旬で、柿の実の盛りを過ぎたようだが、仏子の西・・・上橋寄りの「上仏子」地区の狭山キリスト協会周辺の狭いエリアにまとまって8本ほどの柿の木がある。品種はもちろん甘柿か渋柿かもさだかでないが、熟れた実が沢山ついていることから想像するに渋柿なのか。


 この一帯がまだ農村時代に、貴重なデザートのため植えたのか、住宅地化が進むなかで、マネしてどこの家も植えたのか定かではないが、珍しく50m四方ほどに8本が集中して植わっている。柿の木の所有者に聞いてまた報告したい。見頃は10月上旬と思われる・・・その後、あちこち車で走ると、旧農家とおぼしきところには必ずと言ってよいほど柿が成っている。柿は上仏子エリアだけのものではないようだ。






































 いずれにしても、紅葉より一歩先に赤い実を沢山つけている。青い空を背景に濃いいオレンジ色が映える。柿の枝は鋭角的にくねくねと曲がり、黒っぽく見え、青、赤、黒のコントラストがいつ見ても、何処で見ても絵になっている。

2023・11・7

西武地区わが街研究会の資料によれば、仏子は近世に入ると、「様々な商品生産物」を作るようになり、カキの木等の育成にも努め、「甲州丸」「霜丸」の売り出しをしたとある。いまある木のなかには、この2品種も残っているのでは。

2018年10月15日月曜日

入間市の少子高齢化・人口減少は深刻ー出生率すこぶる下位

  入間市の少子・高齢化・人口減少対策

 入間市では各地で公共施設マネージメントについての市民との意見交換会を実施してきた。H30年7月8日の表記についての意見交換会(最終とさえたが、さらに1回行われたはず)に出た。提案されている内容をかいつまんで紹介しよう。今回は人口問題に絞る。

<参考>公共施設マネージメントの概要
   施設系=小中学校、公民館、図書館、市役所等
   インフラ系=道路、公園、橋、上下水道
   プラント系=クリーンセンター、西城、浄水場、最終処分場。
これらの施設が、高度成長期に整備されたが、50年たち鉄筋コンクリー
 造りの寿命の約50~60年(耐震建築基準より以前の建設)たち、寿命が日に日に近づいている。
  雨漏り、配管類の腐食、建物のヒビなどが生じ、寿命をむかえようとしている施設を、耐震化工事などの工夫して長く使ううとか、時に建て替えが必要になる。また人口減少により税収も減るので、建物や機能の統合をはかり、建設や運営のコストを減らす必要もある。 


1.  税金を払う生産人口は27後に64%に

(1)入間市の人口は、下表のとおり2010年に15万1千人をピークに漸減し、平成30年の現在は推定148,700人ほど。少子化が進む中、27年後の平成57年には112,300人(H30年に比し75.5%)まで減るとされる。

(2)問題は市の税収を支えるのは表の生産年齢層である。この15~64才層は、平成30年を基準にすると27年後には実に64.4%レベル、つまり約2/3までに下がる。これは実に厳しい数値で、「市長さん!人口減少に対し打つべき手を充分打たず、このまま進んでいいんですか」の疑問が生ずる。27年後といえば今生まれた人が結婚適齢期を迎え、子供を出産する年齢である。今人口減少を食い止める対策をとれば、27年後の減少を増加に転じさせることも可能なのだ。


表―1 人口に対する「生産年齢等の構成比%  単位:人 



 マネージメントと10年ビジョンに出ている表を合体

年度
元号  (西暦)
年少人口
014
生産年齢
1564
高齢者
65才以上
合計
60年(1985
30,292
26.2%
78,669
68.1%
6,545
5,7%
115,506
22(2010)

20,495
13.6%
101,014
66.9%
29,405
19.5%
150,914
H27年(2015)
19,016
12,7%
93, 990
62.7%
36,946
24.6%
149,952
H30年(2018)
17,906
12.0%
89,952
60.1%
41,865
28.0%
148,723
H33年(2021)
3年後
16,762
11.5%
86,229
59.0%
43,018
29.5%
146,029
H38年(2026)
8年後
15,037
10.7%
82,364
58.4%
43,607
30.9%
141,009
H57年(2045)
27年後
10,976
9.8%
57,972
51.6%
43,367
38.6%
112,315
H57/30年比
O,613倍
0,644倍
1.036倍
0.755倍


2.市活性化のビジョンが不明確

少子高齢化→生産年齢層の大幅減少→税収の縮小→併行して進む公共施設の老朽化→施設や業務の再編成    以上の流れは「縮小均衡」のイメージに繋がり、「市の明るい将来」が見えてこない。出席者の1人は「市の総合的改善ビジョンを示してから、こうした提案がなされるべきである」との発言があった。私もその通りだと思う。市のほうでは「市のあるべきビジョンは別途、平成28年~37年に至る10年間のまちづくりの総合計画で発表している」と言う。

だがこの総合計画を見ると、抽象的で過去の延長線上の未達成の計画に過ぎない。「入間市は新鮮で個性的な、かつ実効性のある未来計画を推進する」といった意欲がどこにも見られない。地域の活性化などは、多くの市町村の例を見ると、アイデア豊かで、実行力のある市職員5~6人がいれば達成されている。人口や子供の増えている市町村、川越のような地域活性化に成功した市町村に職員を派遣し、意欲溢れた職員を育て、意欲溢れる市民ボランティアと一体になってことに当たる必要があるのではないか。

3.人口減少対策は国も失敗している

「少子化・人口減少は当たり前」と思う方がおかしい。人口減少は日本が将来、経済縮小で弱小国に転落することを意味する。

1人の女性が一生に産む子供の数を特殊出生率というが、2016年時点で日本は1.440である。フランス1.960、アメリカ1.800、イギリス1.800、ロシア1.750、ドイツ1.500である。日本より低い先進国はイタリアの1.350くらいである。このまま推移すれば、夫婦2人に対して子供1.44人ということだと、日本の国力は今の2/3ほどに縮小し、人手不足が深刻化し移民大歓迎国家になってしまう。それでも良いのだろうか?今日マスコミの議論も、少子化の抜本的改善より外国人の受け入れ問題に終始している。

  私は本ブログで「入間市は気候良し、緑の環境良し、学級崩壊なし、犯罪なし」で子
育て環境の良さを強調してきた。だが入間市の特殊出生率は一段と悪いく、子育て環境が整っているとは言えないのだ。平成26年の時点で1.18だ。国全体の1.44と大違いだ。これは周辺地区にも言え日高1.05、飯能1.08、狭山1.18となっている。子育て環境が良ければ、こうした出生率にはならない。

特殊出生率を引き下げる要素には、結婚率や離婚率も関係するが(人口1,000人当たりのその年の該当件数で表す)、結婚率は所沢市の4.49人に対し、入間市は3.84人と低い。離婚率は所沢市1.73人に対し入間市は1.93人と高いのである。

いずれにしても、「結婚したくない」とか「子供を1人以上は、産みたくない」と考える人が多い。「今の給与や年金が将来保証されないはずで、安心して子供をつくれない」との声がある。ただ低賃金層の拡大といった経済問題だけが少子化の原因ではないのである。むしろ所得の高い地域のほうが出生率が低く、低い方が出生率が高い傾向にある。全国の市町村の数は1,742あるが、入間市の1世帯所得は全国301位で上位にぞくするが、出生率は1,600位とすこぶる下位なのだ。

 47都道府県の所得を横軸、出生率を縦軸とした分散状況を見ると、右肩下がりの傾向線が引け、両者は半比例する。出生率の高いのは1世帯所得の低い沖縄や九州各県で、低いのは所得の高い東京や神奈川ほかの関東や大阪などである。

一般に高所得の家庭では、子供の高学歴を狙いー一流企業への就職ーそして1人子(少子)・・・の傾向があるとされる。苦労しても複数の子を育て、兄弟が競争し合い助け合う、そして自立心と思いやりのある人間に育ててこそ、親も幸せになることを再認識すべきだろう。1人に期待を寄せた育て方をすれば、ときに恋愛もできず、職場で協調を欠き疎外される人間になりかねないのだ。


4.若いカップルの誕生と流入の促進    
    では、人口増のため市は具体的にどんな手をうつべきか。
市とすれば、子育て以前の問題として、青年男女の交流・恋愛の場を用意すべきだろう。若者向けのコンサートやイベントを意図的に開催し(周辺の市よりもこうした機会が少ない)、イベントの後に500円ほどの簡易パーティを開き、結婚相談所の方にボランティアとしてヘルプもお願いし、カップルの誕生を促進すべきだろう。なお結婚については家庭教育も大切な要素で、夫婦喧嘩ばかりを見せていれば、子供は「結婚などまっぴら」の気持ちを持ってしまう。

 次に若いカップルの流入を促す必要がある。市の気候や自然環境の良さ、子育て支援策(今より充実した出生補助金)などをパンフにし、不動産屋に来る若いカップルに配ってもらうようなアイデアも持つべきだろう。空き家物件や情報も市で管理し、不動産屋に供提するとかし、安い家賃の生活を提案する。また耕作放棄地における市民農園をふやし、若い夫婦に特別な条件で貸し出すようにする・・・これで家計費負担を少しでも軽くできれば流入効果も高まるはず。

 出生率のアップには、市が国の子育て支援金に上乗せする支援金を用意すべきだろう。立派な道路や橋、公共施設を造るのをやめ、その一部を割き2子、3子を生んだばあい、特別奨励金を出すくらいの努力が必要だ。たとえば仏子と野田をつなぐ立派な橋が誕生したが、両サイドの歩道は各1mくらいはなくてよかったと思うのだが、皆さんはどう感じるか?。

 出生率と関係が深いのが、子育て支援である。市は「待機児童マイナス維持」を強力に推進すべきだ。それには当面、武蔵工業団地の企業などと連携をとり、企業内保育所をそだてるべきだ。これについては埼玉県の補助金もある。企業の側とすればこれからの労力不足を女性で補うばあいのメリトもあり、どこも乗り気になっているはず。中小企業も寄合って、今後統合によって空く公共施設を利用して、共同保育所を作る方法もあるのではないか。
 
 子育てには、近い距離に幼児を遊ばせる公園があることも大切のようである。テレビで人口急増の千葉県某市を取り上げ、子供連れのママの意見を流したが「広い公園がある」の声が強かった。市としても、面ごとに広い公園を設置するよう努力すべきである。飯能市の加須公園の賑わいを見るにつけ、うらやましく思っている1人である。



 

今後順次追加

2018年10月8日月曜日

仏子から車で20分ー成木川はイノシシ等の天国

   10年ほど前に、飯能の小学校の展示会に行った際、イノシシの研究成果が発表され、たしか「名栗川の橋を親子連れのイノシシが渡る」と書かれていた。名栗川の1本南を走る細い成木川でもイノシシだけでなくシカ、カモシカが民家近くに現れるようだ。実際よくハヤ釣りに行く成木川の上流部だと、川岸の砂地や泥地に無数にイノシシの足跡がある。そしてシカ、カモシカの足跡も混ざっているように思われる。地元の人の話では、シカやカモシカの姿はほとんど見かけないが、夜に鳴き声をよく耳にするとのこと。

この釣り場までは入間市仏子から車でわずか20分である。15kmほどと思われるが、人家は川に沿い10戸、5戸と点在して張り付く過疎地帯で、川岸に畑がひと皮のみ張り付くような山間地区。農業だけではやれず別に職場を持つ兼業農家の地区である。その広がりのない畑をイノシシ等から守るため、支柱を多数立て、写真のようにネットを張り巡らしている。いまや過疎の農村部では、見慣れた風景である。

やはり許可をとり鉄砲、罠などで捕獲し子孫を減らす努力をしないと、主客逆転の風景は広がる一方である。10年も前にこの地区の事情を聴き、埼玉県下の屠札場に聞きにいったことがある。「生け捕りして持ち込めば屠殺してくれますか」「しないわけではないが、イノシシは気性が荒く、あばれまわるので屠殺はやだね」と言われたことがある。

しかし、どこの中山間地農業もイノシシ等の被害で危機的状況にある。捕獲し、大いに食べるべきだ。捕獲数を2001年と2012年で比較すると、イノシシが18万4千頭→42万6千闘、シカが14万1千頭→46万6千頭と急増している。鉄砲で殺すか罠によって捕獲するが、これらの猟は11月16日から2月15日の冬場に限られる。

だが肉は屠畜・解体後に冷蔵保管して年中料理屋ほかに出回る。狩猟により現場で殺したばあい、屠場で解体するまでに鮮度が低下する。このため鮮度維持の面からは「はこわな」「囲いわな」「くくりわな」などでとらえ、屠場まで生体移送しと殺―解体―放血し、3度C以下で保存されたものが衛生面で歓迎される。この点は、料理に接するばあい留意すべきだ。なお自然界で取れた鳥獣の料理を「シビエ料理」というそうだが、中心はやはりイノシシとシカと思えばよいだろう。   筆者は童話的な環境小説「成木川の早太郎」の著者

イノシシの水飲み場の足跡

2018年10月1日月曜日

台風24号の入間川仏子地区被害―サクラ2本が裂けた!

    秒速50m、時速80kmの強風も吹いた台風24号が去った。深夜の風の唸り声はこれまでになかったほどこわいものだった。1日に朝車で走ったかぎりでは、仏子地区の民家の被害は見当たらなかった。が、植木などの被害はかなりあったのでは?





仏子の入間川沿いの遊歩道には78本のサクラ(樹齢45年ほどか)があるが、中間地点にある桜の被害は目を見張る。1本は根元のところで2つに裂かれ、遊歩道を「不通」にした。すぐトイメンのもう一本は20mもある太い枝がもぎ取られ流れの側に倒れ込んだ。2本の桜の太い枝同士が触れあい、被害を起こした可能性もある。長らく花見客に満足を与え続けた太い幹と枝に「ご苦労さま」とお礼を言いたい。同時に、老木化した古い枝が沢山あり、今後の安全のための処置も必要になってくる。

下記の句は、上の写真を送ったところ、体の痛みから湯治場巡りをしている80才の友人が、自身の来し方を振り返り、今の心境を詠んだ川柳である。

未練なし さらりと散って 朽ち桜

2018年9月6日木曜日

島屋豆腐店(武蔵藤沢駅2分)ーこだわりの手造り!


   街角の手作り豆腐屋さんは、入間市全体で4軒しかないそうだ。筆者の地元である仏子には1店もない。この4店のうちの貴重な一軒が武蔵藤沢の島屋豆腐店だ。創業は1963年(昭和38年)だから60年近い歴史を持つ。2018年(平成30年)に数ケ月休業し、9月2日に新店舗でフレッシュ・オープンした。

















 武蔵藤沢駅の南口から徒歩で2分とかからない。埼玉県信用金庫の斜め前。正規な住所は入間市下藤沢128番地。電話042-962-5037.年1回大々的に「島屋とうふ祭り」を4月に開催するほど商売熱心で、評判の店である。

 コンセプトは「つながりを大切にして、信用ある生産者の、信用できる大豆ほかの原料を取り寄せ、最高レベルの商品を提供する」と言う点にある。豆腐に使うニガリはわざわざつながりのあるルートの佐渡から仕入れているとのこと。

 品揃えも豊富で、表のように豆腐製品だけで10種以上あり、これに加え業者を厳選しこんにゃく、納豆、調味料なども扱っている。豆腐2種と油揚げ、厚揚げなどを購入し実際に賞味したが、良質国産大豆や佐渡のニガリを使っており、濃いい味、粘り気などで
、少量食べてもマスプロ豆腐にない充実感がある。ぜひ仏子から離れているが、時には寄ってあげて欲しい。車も4台は止められる。

主たる商品と税込み価格

品目
単位
価格(税込)
もめんとうふ
1丁
160円
きぬとうふ
1丁
160円
さいたまのとうふ
1丁
300円
おぼろとうふ
1カップ
200円
小おぼろとうふ
1カップ
150円
ざるとうふ
1ケ
200円
ざる揚げ
1け
220円
しまやの豆乳
1パック
120円
油揚げ
1枚
80円
厚揚げ(木綿)
1枚
170円
がんもどき
1ケ
120円
きらず揚げ
1袋
350円
おからドーナツ
1カップ
150円
こんにゃく・納豆他

省略

                   


 








 表の価格は新装オープン時のものだが、2020年暮れ以来、大豆も油揚げ等に欠かせない油も急騰しているが、ここ4年間にまったく値上げしていない。「今後もじっくり生産や流通の動向を見極め、ただちに値上げは考えていない」とのこと。・・・お客さん本位の販売に徹している。上の写真のとおり、月曜「うの花」、火曜・金曜「濃厚豆乳入り・さいたまざる豆腐」、水曜「数量限定・生揚げ」と、日替わり特売も充実し増々売る気をだしている。店長は対話もすきである。商品についてなんなりと質問もし、楽しい買い物ができるみせでもある。

<参考>安いマスプロ豆腐との違い
 安い豆腐とのさは、一つには輸入大豆を使うか国産大豆をつかうかにあるが、凝固剤に天然のニガリを使うかどうかも関係する。安い豆腐のばあい、凝固剤として安い塩化マグネシュム、,硫酸カルシュウム、グルコン酸などが使われる(いずれも無害)。また安い豆腐は豆乳の量が少なくてもしっかり凝固剤でかためるため、その分大豆の量が少なくてすみ、栄養価が落ちる。

2018年9月4日火曜日

加藤ファーム(入間市二本木)ー有機農法・手作り味噌

1.穀類中心の大規模経営
 広義の入間市金子地区には、お茶、大豆・小麦などの分野で無農薬有機農業を推進する優れた農業者がいる。二本木1136の有限会社「加藤ファーム」もその一つで、入間市では珍しい畑作15haという大規模経営である。日本の農家の平均規模は1.8haだ。ダイズ9.5ha、ソバ2ha、ナタネ2.2ha、このほか小麦、ゴマ、野菜、茶なども栽培している(かなり前の聞き取り結果)。

 以前は加藤博司氏が代表、今は息子さんの秀樹さんが代表で、無農薬で栽培した大豆・小麦を使い味噌作りをし、味噌作りの教室まで開いている。25年まえに養豚経営から主穀経営に転換したわけだが、「コアラのためユーカリを無農薬で作ってくれ」との依頼がきっかけで、自然にも負担を掛けない農無農薬有機栽培を続けてきた。実際は「自然農法」と呼ぶのがふさわしい農法である。「雑草や収穫物の残差も土壌に鋤き込み土壌細菌の働きで肥料として有効化する自然農法に有機栽培」という。この説明については後半の紹介しておいた。規模が大きく、省力体系の無農薬・無化学肥料栽培でないとやっていけない。ここに自然農法への接近理由がある。

2.自ら製品化し多種の商品を販売
 経営の大きな特徴は自家で各種商品の製品化をし、通販や直売所でも販売していることだ。製品を買おうと思えば日高のサイボクハムの農産物直売所に行くのが早道だ。
   


 







(写真左)サイボクハムにある穀類コーナー (右)冷ケース内の味噌コーナー

 末端小売価格(サイボクハム)

品目
容量
価格(税前)
ごま糀みそ
300g
650円
丸大豆みそ
500g
680円
 同上
750g
980円
手づくり味噌
500g
680円
金ゴマ
80g
398円
大豆(上)
500g
600円
そば美人(粉)
500g
980円
そばの実
150g
450円
うどん用地粉
800g
600円
ナタネ油
105g
400円
 同上
540g
,400円
万一、間違いがあればお許しください

味噌については特徴があり、「米より大豆の割合が高く、うまみがギューと詰まったもの」だそうで、年数回自宅工場を開放「味噌仕込み体験会」を開いている。希望者は電話で申し込むことをお勧めする。

「入間市の農業経営体は約490.うち300が茶業者。残りが穀物や野菜類の生産者。だがだれもが狭山茶を筆頭に入間農業の衰退しているーの共通認識を持っている。狭山茶ブランドの復興を中心に、地域農業を活性化しなければやがて市内農業は消滅してしまう」と、現代表者の加藤秀樹氏は云い、入間地区の持続性のある農業を目指し、Noteという組織を興し、4人の仲間とともにがんばっている。新しい農業者を育てる指導するとともに、ゴマの生産を伸ばし全国シェア10%以上にし、価格決定権を持つようにしたい・・・などの夢を実現すべく努力もしている。
住所:〒358-0015 入間市二本木1136-1 
電話:04-2934-4905


<参考―自然農法の解説>
1.浜の松はなぜ育つ!
 「砂浜の松(クロマツ)は養分がほとんどないよう土地なのに育つではないか」とか、「森林は肥料もやらず、スギやヒノキが育つではないか」といたことが、自然農法発想の原点例として語られることがある。 

 ネットを検索すれば出てくるが、松の根に菌根菌が入り込み、根菌という共生体を作っている。菌根菌はマツタケなどキノコの一種で、マメ科の根粒バクテリアと異なり、窒素の固定はしないが、宿主植物から光合成で作られた養分をもらう代わり、植物に対し土中から得た窒素やリン成分、水、病虫害に対する抵抗力、育ちやすい土壌環境・・・を与えるなどギブ・アンド・テイクの関係にある。 

菌根菌は、野菜や果樹など植物の多くのもの根にも菌根を作り共生体を作り、菌糸を広げ土中にネットワークを構築する。そして時としてこの菌糸に住みこむバクテリアが、窒素を固定化し、より多くの有機窒素体を宿主植物に供給することもあるようだ。 

以上の結果、「白砂青松」と言われるように、浜辺のクロマツは太陽光の豊かなところ、塩に強く潮風のふくところ、養分の少ないところーを好み立派に育つ。だからまったく土壌のないような、岩山の頂上にもクロマツはそびえ立つのだ。 

2.    2.雷や生物による窒素固定は肥料に匹敵 
ところで雷の放電でも窒素固定が行われ、排気ガスと合わせた全世界のアンモニア生成量は0.4億トンとされ、肥料用アンモニア(高温・高圧で生産)の全生産量1.4億トン、微生物が土中で生み出すアンモニアの全生成量分1.8億トン・・・これからすると、アンモニアの人口・自然合わせた供給総量は3.6億トンで、が11.1%、が38.9%、が50.0%である。だけでも無視できない割合だが、の土中で微生物が生み出すアンモニアまで加えれば、肥料のアンモニアと匹敵する50%になる。 

全部ではないが、野菜・果物を含む高等植物の80%は、菌根菌との共生体の菌根を根に持つ(菌根を作るか否かは土中の環境にも支配される)。そして環境が十分なら、菌根菌は菌糸ネートワークを土中に形成し、上記で生産されたアンモニア(リン酸も)の無機養分、水等を多く作物に運ぶ。 

ネットワークが十分機能すれば、上記の化学施肥への依存度を大幅に減らすことも可能になる。以上が化学肥料をやらない自然農法の妥当性科学的根拠にもつながる。 

ところで化学肥料を散布すると、土中の微生物も有機物を食料としているため、飢餓状態になり死滅する微生物がなくなれば、菌糸のメットワークが働かず、またバクテリアによる窒素固定も減り、窒素他の養分の吸収も減少し、植物や根の成長が衰える団粒構造も破壊され根も伸びないとなれば、土壌も固くなる植物や根の成長が弱まれば、病害虫が発生しやすくなる。 

化学農薬を散布すれば、病原菌だけでなく微生物も殺すので、病虫害への抵抗が弱まるさらに強い農薬をまくと、病原虫害への耐性がさらに強まる・・・いう悪循環になる。

 逆に無化学肥料・無化学農薬であれば、微生物による団粒構造も進み、根が深く広く張り、あまり耕さなくても健康な植物が育ち、病虫害の被害も少なく、収量も増える。

3.収量は決して減らない-ソバの例!

加藤ファームの先代社長は、「自然農法だと表土の下に白い菌糸が一杯に走っている」と言う。この白い菌糸こそが、先述の菌根菌のネットワークだと思う。 

加藤ファームでは、ソバを1.8ha栽培しているが、もちろん無農薬・無化学肥料である。あえて施肥と言えば、ソバとナタネを帯状に同時栽培し、ナタネ収穫時のこぼれ種を伸ばし翌春鋤きこみ、緑肥としていることだけである。 

ソバの収穫量は10a当たり100kgで、農水省H24年統計の73kgに比し大幅に多い。野菜は自家消費に近い生産なので比較数字はない。ソバはもともと施肥・防除の手間を要しない作物だが、埼玉の特別栽培基準では慣行栽培で防除が1回、窒素成分量施用量は10aに2kgである。この施用の手間及び資材の削減効果は計りしれない。