唯一平安時代に祭祀。そして狛犬の素晴らしさ!
寺社めぐりの一押しが、祭祀時期が地区内で最も古いこの三輪神社である。多くの特徴も備えている。
写真①(上)本殿
写真②(中)幣殿
写真③(下)本殿)
三方向は茶畑に囲まれている。
入間市の金子地区は、「茶畑通り」の名の道路もあるくらいで、狭山茶の中心地である。この茶畑の中にこんもりと木立が茂った一隅がある。ここが三輪神社である。女性の方のばあい、人家からやや離れているので、1人でなく2人以上で訪ねて欲しい。
祭祀の年代は平安時代の承平6年(西暦936年)とされる。他の寺社はおおむね鎌倉時代以降に建てられている。神社の基本形式は拝殿―幣殿―本殿の3殿式とされるが、三輪神社は、写真の➁+➂から分かるように3殿式が忠実に採用されている(多くの神社は3殿が1~2殿に統合されている)。ここにも誕生の古さがうかがえる。
祀られているご神体が自然信仰のためか「三輪山」(縄文・弥生時代からの原始市遺構の対象物=奈良県桜井市の山)であることもうなずける。もっとも後になって大物主命と宇賀彦命も祀られた。詳しいことは、写真④の通り境内の木版に記されている。この木版の記述もまた味がある。
写真④ 神社の来歴が書かれたもの
写真⑤⑥ 実に猛々しく、狛犬らしさが表現されている
次にぜひ写真に収めて欲しいのが対になった狛犬である。狛犬と言えば定型化された可愛いものが多いが、もともと獅子と犬を合体した日本人が作り出した想像の動物とされる。獅子のような猛々しさが存分に表現された、他所の狛犬を寄せ付けない最高の傑作だと信じている。皆さんの感想やいかに?である。文明4年(1472年)、万治2年(1659年)、万延元年(1860年)などに改築されており、いつの時代に掘られ、献納されたかは分からないが、近在に名工がいたとすれば、この地の文化の高さに通じる。
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